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科学の「間違い」について知っておこう
先日は、専門家の論理的誤謬をどう見分けたらいいかというご質問に答えました。専門家も間違える。しかし、素人はそれをどうやって見分けたらいいのか、ということです。
https://note.com/kyoukn/n/n4312a689e181
本日は、「科学の間違い」について、もう少し具体的にみていきましょう。
科学の世界では、「科学的方法」そのものが間違いを減らすための仕組みとして機能しようとしますが、実際には科学者もバイアスや認知的限界を抱えており、誤った結論や仮説を導くことは珍しくありません。
イオアニディスの「発表された研究結果のほとんどが誤りである理由」
ギリシャ出身の医学研究者、ジョン・P・A・イオアニディス(John P.A. Ioannidis)が2005年に発表した論文「発表された研究結果のほとんどが誤りである理由(Why Most Published Research Findings Are False)」(PLoS Medicine)では、科学者の間違いについて研究しています。
彼は、統計学的・方法論的な問題や、研究者のバイアス、研究費獲得競争、出版バイアス(ネガティブな結果は報告されにくい)などの要因から、多くの分野の研究論文が「誤差や偶然の産物、もしくは誤った結論に至っている可能性が高い」と指摘しています。
理由としては、
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