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「子どもの声は騒音ではない」の法規制が政府で検討されるわけ

政府は「子どもの声は騒音ではない」ことを、法律で定めることも視野に検討に入ったそうです。公園や保育園での子どもの「声」が騒音扱いされる中、「迷惑をかけまい」と思ったら、日本で子供を産み育てるのは難しい、多分そこに気づいた政府が法で縛る方向を考え始めたのだと思います。

岸田総理
「子どもの声が騒音であるという声に対して、我々は改めて、考えを改めなければいけない。これこそ次元の異なる政策であると考えて、これからも政策を進めていきたい」

ついにここまで来たか、と思います。

時代が変わったことに気づけないとこの問題が理解できない

ところが、この話を親の世代や少し上の世代に言ってもわかってもらえないことがあります。なぜかというと、彼らはここ近年の環境の変化を知らないからです。

ライブドアニュースの記事によると、子どもの声が騒音認定されたのは2000年代のことだそうです。つまりこの時代以前に日本で子育てをしていると感覚が違うかもしれません。

子どもの声が“騒音問題”として最初にマスコミに登場するのは、朝日新聞が2000年の年初から始めた連載記事「少子の新世紀」の中の滑り台の記事でした。

これは個人的感覚とも重なります。ちょうど酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」(講談社)がベストセラーになった2003年頃、「子供は迷惑」という思想が急激に広まっていったように思います。

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