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シルバー事件25区をクリアして(感想・紹介)

先日、シルバー事件25区をクリアしました。とても面白かったです。
自分は学生の頃にKiller7をプレイした時から須田51作品のファンになりまして、全部って訳ではないですがノーモアシリーズやキラーイズデッドとかもプレイしました。25区の前作になるシルバー事件の方はPSPでプレイしましたね。実家から初めて転勤して一人暮らしを始めたときにプレイしたので、妙に孤独感みたいなのを主人公たちに感じ取って環境の変化を乗り越えられたのを覚えています(今振り返ればちっぽけな悩みだったとも思いますが)

で、本題のシルバー事件25区。ゲーム自体はSteamに登録されてからはやめに購入はしていたのですが、なかなかプレイするタイミングを見つけられなかったのを、ノーモア3ももうすぐ出るし…なんかシルバー事件シリーズの中心キャラになる「カムイ」も参戦するみたいでワクワクしてます。

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いやニュータイプカムイって何だよって感じではありますが、シルバー事件のカムイとは似ても似つかないしw(Switchそろそろ買わないとなあ)

で、シルバー事件25区の感想なんですが、詳しい話は自分なんかより良くまとめている方のがたくさんあったので深くは書きません。須田51作品はエンタメ思考でありながら深い深層心理も描いてたり、かといえば最後の最後に意趣返ししてきて何なんだよwってなることも多々あるので、肩の力抜いた感じの文で行こうかなと。
エンタメ思考とは書きましたが、須田さん自身のネタが自分の好きなガンダムネタやプロレスネタだったりする事が多いので、それが分かる人はすごい笑えるのですがわからない人にとっては???ってなるシーンも多いと思います、そういうのが売上に繋がらないのかなあと思ったりもします。カッコよさ全振りのUIとかも操作性悪くなったりでそこもだめだとは思いますがw


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コインロッカーベイビーズだったり(この主人公のあだ名もガンダムネタのジャブローだし)、強化人間も多分ガンダムからの出典だし。

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あぶ○い刑事の二人がヤク中のヤクザとして出てきたり…これ俳優さんの事務所とかから怒られなかったのかなw見てる分にはわらってしまったけど。その他にもテキスト系のアドベンチャーゲームなのにいきなりコマンド式のRPGの戦闘画面みたいになったりと好き勝手やってる感じです。重い展開が続くストーリーの中にこういう小ネタを挟んでくるのが遊びを感じさせてくれます。

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このゲームパスワード入力が多いゲームでもあるのですが入力画面がn角形のキューブ上になってます。写真のように数字(0~9)だと10面で済むのですがアルファベット入力の時は入力するだけで大変、かなり面倒くさいです。その他にもアドベンチャーの癖に移動は一定数を前へ進む横に進む、角があればその度進む方に入力しないといけなかったりとこちらもかなりめんどくさいです。でもその対価にカッコよさや没入感を得たりもするので一長一短でもあるのが悩ましい。

先に重い展開と書きましたがシルバー事件25区は前作に引き続いてよりディストピアといいますか、命が軽い、命よりもルールが重んじられる世界になっています。舞台になるカントウ25区は半独立国家のような世界で、現代社会の秩序とは少し異なります。勿論現代社会でも社会のルールを逸脱した者には厳しい処分が行われますが、この世界だとそれが隣のマンション住民が毎日うるさいとか、収集日以外の日にゴミを置いていくとかで行政の機関から「調整」、つまり処分、殺されます。「調整」自体は秘密裏に行われており、一般的には変死という怪事件になるのですが、一方でこの社会の住民達もそれを望んでいる部分もあり、「社会」という全体主義の為には個々の問題は排除されるという、ここまで極端ではないけど現代社会にも通じるところがあって考えさせられますね。

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ちなみに「調整」するのは郵政省の職員。上のおじさんのような小市民な考えの人でさえも社会を動かしていると自認(動かされてるだけだが)して、貢献しているという喜びを感じているのが怖い。実際やっているのは人殺しなんだけど、倫理の前に社会の公共性を優先させる世界だから止められない。

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上の文はマンションの住人がマンションで起こっている変死事件についての文。ありがたいなあとか怖いことを書いてある…と思う反面、自分も昔住んでたマンションで隣の外国人が夜パーティーかなんかをおっぱじめてうるせー!!ってなる事がよくあったから、ある日引っ越しとかしてくれないかなあとかは思ってたことはある。そう言った思いが吹っ切れてしまうとこういった感情になってしまうのかなあとも思ったりで。

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上の文は勿論自分の過去を自認してしまう、忘れようとも忘れられないという意図もあるのだけど、この情報化社会での、自分ではなかったことにしたくても少し調べられれば過去にやらかしたこと、失敗したことが永遠に残っていつでも暴かれるので、それこそ先日某アーティストの過去の過ちが掘り返されて直前になって辞退に追い込まれる事がありました(まあそれは今の今まで過去を清算してこなかった、行動を起こしてなかったものがついに爆発してしまったということでもあるのだけど)。25区も「カムイ」の起こした事件の過去に囚われている者たちの物語なので、各々のやり方で自ら行動を起こし過去を振り払おうとしていきます。

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須田51作品はスターシステムというか、須田作品の中である作品の謎が他の作品で判明したりということも多々あるのですが、例えば上の「アヤメ」についてもそうかも知れません。萌顔で集中線浴びてるキャラはシルバー事件とは別の須田作品、「Killer7」での中ボスでこんなナリしてますが立派な殺し屋です。ちなみに萌顔なのは実はお面でお面の下は普通の顔だったりします。倒した後に出てくる大ボスから軽く説明が入りますが、殆ど謎の存在、当時プレイした僕は「なんじゃこれ???」と謎に思っていました。そして時は流れ今25区を進めていくと、ある人物の真実に迫る部分の一つのテキストに出てくる「アヤメ」の文字。まさかここで(それがKiller7のアヤメの成り立ちとイコールなのかはわからなくとも)断片的でもアヤメの生い立ちについて知ることができるなんてとびっくりしました。須田さんのファンサービスなのかも知れません。

他にも痺れるセリフや、はっとさせられる主人公達の行動・心理、マニアックながらもわかるとニヤッとしてしまうネタ、そして割愛しますがそれらのエピソードを終えての最後のオチが須田さんに遊ばれてるなあという気にもなって波長が合う人には本当魅力的で、「須田ゲー」と言われる所以であり爆発的ヒットはなくとも今日まで新作を出し続けられている理由だと思います。世界中に沢山のファンもいますしね。

ここまで読んでくれた方ありがとうございます。もしこんな紹介にもなってない紹介文で興味持ってもらえたら是非シルバー事件25区、から始めるのもいいですが前作のシルバー事件からの方が(十分アク強い部分もあるけど)わりかしわかりやすいハードボイルドの話なので始めて見るといいのではないでしょうか。もしくはKiller7、ノーモアシリーズから初めて見るのもいいと思います。今挙げた作品はSteamでも配信されているのでセールも頻繁に行ってますしホリデーシーズン、サマーシーズンのセール時がお買い得ですよ。ハマれば沼る須田作品をよろしくお願いします!ノーモアシリーズ最新作3も8月27日に発売!!(ダイマ)







(Switchまじ買わないと…ノーモア3と合わせて4万以上か…誰か)

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