【障害者雇用の促進】きょうだい児の視点から考える障害者雇用の効果
障害者雇用への関心は年々高まっている気がしております。
人材不足という観点やダイバーシティという観点などから、これまで以上に障害者雇用への取り組みは各企業高まっていると感じております。
一方で、取り組みに対して消極的な企業やどのように取り組めばいいのかわからない企業などもいることも事実かと思います。
今回は、きょうだい児として考える障害者雇用の促進による効果について考えていきたいと思います。
障害者雇用の効果
障害者雇用とは各方面にどんな効果をもたらすのでしょうか。
一例かと思いますが、3つの側面から効果を考えていきます。
①当事者
当事者である障害者にとっての1番の効果としては、働く場所の増加や働く選択肢ができることだと考えます。
障害者でも障害というこは隠して就業することも可能ですが、そうすると適切な配慮が受けられない場合もあります。
一方で、障害者雇用枠で入社することで障害をオープンに働くことができるため合理的な配慮を受けやすいというメリットがあります。
ただ、障害者雇用枠で入社できる企業や職種は限られていたりとまだまだ課題も多いのが事態です。
そのため、各企業で障害者雇用が進むことで働く選択肢が増加することは当事者にとって大きな効果だと思います。
②企業
企業にとって、障害者雇用を促進する効果はいくつかあるかと思いますが
まず目先の部分では法定雇用率の達成が挙げられるのではないかと思います。
日本には法定雇用率という、民間企業・国・地方公共団体が雇用率に相当する人数以上の障害者を雇用しなければならないという制度があります。
現状雇用率は、2.3%と設定されていますが今後少しずつ上昇されることも発表され2024年には2.4%に引き上げられます。
この法定雇用率をクリアするために障害者雇用を始めることが多いかと思いますが、法定雇用率のクリアを超えた先には、企業にとって大切な社会貢献性や人手不足の解消、多様性が促進されることにより経営的な効果もあると考えます。
このように企業が障害者雇用を促進する理由はいくつかあり、各企業によって目的は異なると思います。
③家族
大体、障害者雇用を考える際には上の当事者と企業の2つの側面から考えられることが多いですが家族という側面もとても大切だと私は思います。
まずは、親という視点から言うと障害者雇用が促進され障害を持つ自分の子供が社会で働くことができることで、自立につながり安心感が得られると思います。
また、日中に働く場所ができることにより1日中家に引きこもることもなくなり親の負担は減少することでしょう。
続いて、きょうだい児という観点から言うと親との観点と似ていますが障害を持つ兄弟が社会に出て働きある程度のお給料をもらうことで、親亡き後の生活において自立ができるという安心感が産まれると思います。
少なからずきょうだい児は親亡き後の障害を持つ兄弟の生活を不安に考えると思い、これが障害者雇用の促進により働ける環境があることで、金銭的自立につながり兄弟も一安心できるでしょう。
きょうだい児の私が考える障害者雇用の効果
障害者雇用を行うことで、どんな効果が社会にもたらせるか(私自身が実現してみたい社会)について以下に書いてみたいと思います。
障害者雇用を行うことによって、もちろん上記で記載した効果が現れるようになると思います。
ただ、それは障害者雇用が促進された際に目に見えやすい効果なのかなと思っております。
障害者雇用が進むことで他にも様々な効果が現れると私は思っています。
まずは、障害者と健常者との関わりです。
健常者の中にはこれまで一度も障害者と関わってきたことがない人もたくさんいると思います。
それもそのはずで、日本での教育では障害児と健常児は分けられることが多いためです。
そのため、自分から障害者との関わりを持つために行動をしなければなかなか障害者と関わる機会がないこともあるでしょう。
そんな人たちにとっては、障害者といっても本やテレビで見た固定的な概念しかなかったりどんな人であるかどう関わるべきかわからないかと思います。
それが、職場に普通に障害者が同僚として働いていたらどうでしょう。
仕事を通して関わりを持つ場面が増え、全員と言わなくてもこれまで以上に障害者と接点を持つ人が増えると思います。
そうすることによって障害者に対する理解も進み、よりダイバーシティな社会が構築できると思うのです。
また、障害者にとってもこれまで以上に社会との接点ができより多くの人と接点を持てることでこれまでよりも世界が広がり自分自身の幅も広がると思います。
ここで書いていることはあくまでも理想論であり、もちろんうまくいかないことやマイナスな出来事も起こると多いますが、障害者雇用の促進の発展は社会的にも大きな効果をもたらすものと考えています。
最後に
きょうだい児の視点から障害者雇用の効果について私自身の考えを書いてきました。
障害者雇用の効果を考えた際に、目先の部分である障害者当事者と企業の観点から考えられることが多いかと思いますが、もっと先には家族や社会という観点にとっても、素晴らしい影響が現れると思っています。
もちろん、この効果や影響の裏には相当な苦労があると思いますし待ち受けているのだと思います。
ただ、障害者の働く機会・選択の自由のために、まだ見ぬダイバーシティの社会に向けて障害者雇用の促進が図られていくことに期待と注目をしていきたいと思いました。