雑話
あーー、すきだ。すき。
髪の一本も細胞のひとつひとつも全部だいすき。動いてるだけですきだし声を出しただけで愛しい。好きという言葉でしか好きを伝えられないのは悔しいなと思うけど。
一緒に死んだっていい。殺してって言われたら殺してあげる。生きてって言われたら生きる。何も言われなかったらなんにもしない。言うこと聞かせようとは思わないけど言うこと聞きたいとは思う。さようならと言われればさようならをする。会いたいと言われれば会いにいく。私が帰りたくないと思っても、それはあなたの帰って欲しいには敵わない。帰りたくない私と帰って欲しいあなたの中の私なんて、比べるまでもない。
あなたの言う全てを肯定してしまう。これが愛だと言わないなら私は何が愛かわからない。これが恋というなら恋ってなんて暴力的なんだろう。見返りを求めない献身。見返りがあった方が困るのが、きっと愛だよ。
私だって人間だから、返ってきたらそれはもちろん嬉しい。だけど嬉しさは何時だって恐ろしいものだから。嬉しくなくなることまで愛すことは可能だと思うけどきっと無理が来てしまう。あなたの時間と身体の端っこだけ偶にくれたら、それでいいの。何も要らないの。
あぁ、あいしてる、すきだ。
髪の一本も細胞のひとつひとつも。だけど。
全部新しくなるものだから。
変わっていくあなたごと愛せるかは、まだ全然わからないね。