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京津畑日記 第34週 2月23日〜2月29日
ようこそいらっしゃいました。自伐型林業の山守を目指しています、岩手県一関市の地域おこし協力隊 Mです。
今週は、山に入る思想から始まりました。
それではどうぞ!
2月23日(金曜日) 広葉樹施業講習会
岩手県九戸村から広葉樹施業12年目の夏井辰徳先生をお迎えしました。
今回は、自分自身が「問い」を持って参加しました。
Q、広葉樹にとって「良い山」とは?
答えは後ほど。
午前中は座学。
山の思想を伝授していただきました。実際にその教えが自分のものになるには、山に入り稼ぐ(岩手では仕事と言う意味で使われます)ようになってからでしょう。
山に入らずに、生死を分かったふうな説法を解くお寺の和尚のことを、法地無しと言うそうです。
杉だけ、檜だけが木にあらず
雑木というなの木は無い。
午後から雪の中を入っていきます。一関市の南に位置する花泉も雪に積もられました。京津畑と比べ、山が低くてマアルイ。丸い。
山の入り口には、必ず神社がある。昔の人の境界線。
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どの樹種を選び、どの木を残すか、どこで切るか。
なぜその木を切るのか、周りの影響は、上空の枝ぶりは。
「選木」と言っても観察は沢山あります。
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思想などの話は、ここnoteにMが書くよりは、実際に夏井先生にお会いしたときに直、なまでお聞きした方が良いでしょう。
林業の話ですが、伐倒した際に起こるかかり木。ドイツではかかり木の講習があるそうです。日本は無い。溺れるから泳ぐな!と言われているようなものですね。林業の死亡率は、業界ワースト1。国は責任を放棄しているので、自ら学びましょう。ご安全に!
2月24日(土曜日) 作業道の課題
作業道作りの岡橋先生から課題。
フォローアップの中村さんが進めてくださったヘアピンカーブ。
雪を退けながらの作業です。
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製材すると人の都合で木材の価格が決まります。人気商売なところもありますからね。下の写真、黒くなった芯は人気が無く、材の価格も安い時がありました。しかし、今は黒い方が格好が良いと価値が出てきたそうです。
価値観は、人の好みや感情に左右されますね。
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バックホーの順番を待つ間に、やぶ払いをしましたが、まだ新しい刃なのにキレが悪い。
それもそのはず、刃の向きが反対でした。。
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使う前の準備不足、確認不足が怪我につながります。気をつけます。
2月25日(日曜日) チェーンソー目立て
はじめに
チェーンソーは買わないでください
チェーンソーを売らないでください
突然何かと思われるでしょうが、林業はワースト1位、死亡事故は山の中でも、自宅の裏庭など身近なところで起きています。
一関市大東町興田地区振興会さまの企画でチェーンソー講習会が行われました。着任からお世話になっている興田市民センターへ行ってきました。(ちなみに職員さんを募集されております)
講師は、岩手県伐木指導員 武田一吉さん。
岩手県は林業が盛んですから分母が大きく、そのため事故も多いです。
排気量が40cc以上の物を、日本の法律ではチェーンソーと言います。
安全装置が必ず付いています。チェーンキャッチャー、アクセルロックアウト、チェーンブレーキ=ハンドガード、ブレーキ。
しかし排気量が40cc以下のものは、見かけだけの安全装置が付いているものもあるため、ホームセンターなどで誰でも買えると言う問題点があります。
チェーンソーは高速回転しますが、誤って肉体にソーが当たると1秒間に15〜17回転えぐります。エグリマス。ひー
そこのお方、安易に手を出す代物じゃーございあせん。
伐木すると木の重量が身体にのしかかります。100kgの物質が1m落下すると1トン。1000kgです。
チェーンソーはコワイモノ、死にます。
どなた様もご安全に。
講義の後は、カバーを開けます。
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Mのソーチェーンの張りがとても弱かったことが判明。怪我する前で良かった。
ゆるいチェーンを高速回転させると、ブレます。木を切りながらブレる。するとチェーンが外れやすい。高速回転のチェーンソーが自分に飛んでくる!そのために安全装置がついているのですね。
閉めるときにチェーンを上方に引っ張りあげて、オイルが回る穴の半分が見える程度で決めます。だからオイルが必要なのですね。納得。
やすりがけは、角度。Mが使っているチェーンソーは下方から10度、傾けて研ぐのが正しいやり方。
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松を切らせてもらいました。
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目立て3箇条
1、歯型 刃に合う角度を知る
2、固定 しっかりソーを固定する
3、真っ直ぐ やすりは一直線
2月26日(月曜日) 事務作業、目立て台
早朝、ご近所の雪かき。「Mさーん、しちず半!ご飯ですよー!」と温かい翁の声で切り上げる。
午前、事務作業。
午後、目立て台作り。
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2月27日(火曜日) 暴風雪
風が強いと思ったらどっさり(久しぶりの)雪っこが積もっていました。バックホーの練習でしたが、午前中は中止。午後、練習できるか確認に行きました。
車を出すのに1時間ほど雪かき。
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敷地内でも雪が吹き込んでいるところ(南側玄関前)違いが見れました。(敷地出入り口)
練習場所は雪はそれほど積もっていませんでいたが、ぬかるみがありキャタピラでひどくなりそうでしたので、中止しました。
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他の研修生は、伐倒造材の経験値の高い高村英彦さんの指導で整備していきました。
バックホーは作動油が滲み出る不具合もありましたが、コマツさんから整備の方が来てくださりメンテナンスしてくださいました。
中古リースですので、ゴムが固くなっているそうです。購入は新品の方が良いのかも?
2月28日(水曜日) 集落の山林調査
雪はあるものの天候は晴れ。
広葉樹の調査も兼ねて、京津畑の山林に入りました。
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切り捨て間伐の上に広がる広葉樹の森
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つる絡みが沢山あるけれど、赤松は元気。
自分の力量以上のものに手を出すのは、気をつけましょう。
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ノコギリが折れてしまいました。
2月29日(木曜日) 伐採計画書
大東図書館の後、大東支所へ伐採計画書の提出へ行く。
造林計画書は必要だったそうで、教えてもらいながら書いて提出完了。
許可書類が届けば、択伐の開始。
おまけ
Q、広葉樹にとって「良い山」とは?
A、菌糸(きのことか)が元気にネットワークを作っている山
今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
来週は、壊れない作業道の仕上げを島根県津和野町の協力隊 中村春樹さんのサポートで進めます。
妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。