雨の庭に降りて
梅雨入り。
気まぐれの晴れ間に、シーツを洗って、気持ちよく庭に干す。
昼下がり、どんよりと曇が重たくなってくる。
2階の仕事部屋にいると、窓から冷たい風が吹いてきた。
あわてて庭へ下り、慌ただしくシーツを取り入れる。
このところ、庭を賑わすのは、どくだみの花。
その名とは裏腹に、可憐な花。
輝くような白さに、はっと目を奪われる。
しばし雨音に包まれる。
こぼれるように蕾をほどき始めた紫陽花たち。
生活の合間に、庭に降り、小さな喜びを見つける。
日々の愛しいものたちを、描き留めたい。