消費生活相談員資格試験にチャレンジ(11)
2021年度 消費生活相談員資格試験(国民生活センター実施)の問題・正解に簡単な解説等を付した記事シリーズ、11問目まで来ました。今回も民法関係です。
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11. 次の文章の[ ]に入る最も適切な語句を、下記の語群の中から1つ選び、回答用紙の回答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る。
当事者間における申込みと承諾の意思表示の合致のみによって成立する契約を[ ア ]という。この意思表示に対応する意思を欠いている場合であって表意者がそのことに気付いていなかった場合、錯誤を理由にその意思表示を取り消すことができる。
契約を必要とする事情についての勘違いがある場合などにおいて、[ イ ]の基礎とした事情について相手方に表示され、契約の内容に取り込まれていると評価できるときは、錯誤を理由にその意思表示を取り消すことができる。
錯誤に基づく意思表示は、相手方に悪意又は[ ウ ]がある場合や、相手方も同一の錯誤に陥っていた場合には、表意者に[ ウ ]があったとしても、取り消すことができる。もっとも、錯誤に基づく意思表示の取消しは、[ エ ]の第三者に対抗することはできない。錯誤により取り消すことができる行為であっても、取消権者が[ オ ]することで、以後取り消すことができなくなる。
【語群】
1.催告 2.善意無過失 3.過失 4.法律行為 5.善意 6.諾成契約 7.事実行為 8.軽過失 9.援用 10.要式契約 11.追認 12.双務契約 13.重大な過失
正解
当事者間における申込みと承諾の意思表示の合致のみによって成立する契約を[ア:6.諾成契約 ]という。この意思表示に対応する意思を欠いている場合であって表意者がそのことに気付いていなかった場合、錯誤を理由にその意思表示を取り消すことができる。
契約を必要とする事情についての勘違いがある場合などにおいて、[イ:4.法律行為 ]の基礎とした事情について相手方に表示され、契約の内容に取り込まれていると評価できるときは、錯誤を理由にその意思表示を取り消すことができる。
錯誤に基づく意思表示は、相手方に悪意又は[ウ:13.重大な過失 ]がある場合や、相手方も同一の錯誤に陥っていた場合には、表意者に[ウ:13.重大な過失 ]があったとしても、取り消すことができる。もっとも、錯誤に基づく意思表示の取消しは、[エ:2.善意無過失 ]の第三者に対抗することはできない。錯誤により取り消すことができる行為であっても、取消権者が[オ:11.追認 ]することで、以後取り消すことができなくなる。