消費生活相談員資格試験にチャレンジ2024(10)
2023年度消費生活相談員資格試験(独立行政法人国民生活センター実施)の問題・正解に簡単な解説等を付した記事シリーズ第十弾、第19問と第20問をお送りします。今回でいよいよ最終回となりました。受験を予定の皆様、準備は進んでいますでしょうか。当日に向けて、引き続き頑張りましょう。
19.次の文章の[ ]に入る最も適切な語句を、各文章に続けて示す選択肢の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。
① 腕時計のように手首に装着するスマートウォッチや、メガネのように装着するスマートグラスなど、手首や腕、頭などに装着するコンピューター機器を、[ ア ]という。
【語群】
ウェアラブルデバイス 2. IoT 3. マイクロチップ 4. IC タグ
正解
腕時計のように手首に装着するスマートウォッチや、メガネのように装着するスマートグラスなど、手首や腕、頭などに装着するコンピューター機器を、[ ア:1. ウェアラブルデバイス ]という。
〔参照URL〕IT用語辞典e-Words/ウェアラブル端末(ウェアラブルデバイス)
② 商品の購入代金やサービスの利用料を毎回支払うのではなく、一定期間利用することができる権利に対して料金を支払うもので、料金を支払っている間は商品やサービスを利用することができるものを、[ イ ]という。
【語群】
サブリース 2. サブスクリプション 3. リカーリング 4. D2C
正解
商品の購入代金やサービスの利用料を毎回支払うのではなく、一定期間利用することができる権利に対して料金を支払うもので、料金を支払っている間は商品やサービスを利用することができるものを、[ イ:2. サブスクリプション ]という。
〔参照URL〕【国民生活センター】「解約したはず!」「契約してない!」と思い込んでいませんか? 予期せぬ“サブスク”の請求トラブルに注意!https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20211007_1.pdf
③ 第5世代移動通信システム(5G)は、携帯電話などに用いられるが、第4世代移動通信システム(4G・LTE)と比較したときの特徴として当てはまらないものは、 [ ウ ]である。
【語群】
高速大容量 2. 高信頼・低遅延通信 3. 多数同時接続 4. 通信料金低額化
正解
第5世代移動通信システム(5G)は、携帯電話などに用いられるが、第4世代移動通信システム(4G・LTE)と比較したときの特徴として当てはまらないものは、 [ ウ:4. 通信料金低額化 ]である。
〔コメント〕5Gの通信料金は、4Gに比べ高くなっている。
〔参照URL〕【総務省】情報通信白書(令和2年度)第5世代移動通信システム
④ 実在する組織をかたるなどして、個人情報等を詐取するフィッシング詐欺のうち、携帯電話番号で送受信するSMS(ショートメッセージサービス)で行われるものを、[ エ ]と呼ぶ。
【語群】
マイニング 2. 標的型 3. スミッシング 4. セクストーション
正解
実在する組織をかたるなどして、個人情報等を詐取するフィッシング詐欺のうち、携帯電話番号で送受信するSMS(ショートメッセージサービス)で行われるものを、[ エ:3. スミッシング ]と呼ぶ。
〔参照URL〕ノートン/SMS詐欺スミッシングとは?具体的な事例と有効な予防策
⑤ SNS を主体とする消費者発信型メディアでの情報発信者のうち、ユーザーに大きな影響を与えている者を、[ オ ]という。
【語群】
マーケター 2. アフィリエイター 3. インフルエンサー 4. フォロワー
正解
SNS を主体とする消費者発信型メディアでの情報発信者のうち、ユーザーに大きな影響を与えている者を、[ オ:3. インフルエンサー ]という。
〔参照URL〕IT用語辞典e-Words/インフルエンサー(influencer)
20. 次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
① 全国の消費生活センター等には、お金もうけのノウハウを教えるなどと勧誘され、情報商材やサポートの契約をしてトラブルになったという相談が寄せられている。これらのトラブルにおいては、オンラインサロンと呼ばれるインターネット上の会員制コミュニティが悪用されるケースがある。
正解:○
〔参照URL〕【国民生活センター】新たな“もうけ話トラブル”に注意-オンラインサロンで稼ぐ!?-
② ウェブサイトを閲覧中、Cookie(クッキー)を有効にするかどうかを確認するメッセージが表示されることがある。ここでいうCookie(クッキー)とは、利用者のログインID やアクセス履歴の情報がウェブサイト内に一時的に保存される機能をいう。
正解:×
〔コメント〕クッキーが保存される場所は、ウェブサイト側ではなく、利用者側のPCやスマホである。
〔参照URL〕IT用語辞典e-Words/クッキー
③ 消費者が事業者との間で契約の合意解約をする場合に、電子署名のある電子契約の形態で「解約合意書」を作成したとしても、署名捺印のある書面を作成しなければ、法的効果は生じない。
正解:×
〔コメント〕法律上特定の形式が必要と規定がある場合を除き、そもそも(解約をする際も含め)契約書(解約合意書)を作成するかどうかは任意となっており、その形式も書面であるか電磁的方法であるかは特に問われない。契約書を作る最大の目的は、後に争いとなった場合に備え、合意している内容を証拠として残すことにある。
④ インターネットショップで商品を購入する際、初期設定で既に定期購入が選択されているなど、消費者が不利になるように誘導するものは、「ダークウェブ」と呼ばれている。
正解:×
〔コメント〕問題文の内容は、「ダークパターン」と呼ばれるものの説明。
〔参照URL〕【国民生活センター】国民生活2024年3月号 特集 消費者を欺くダークパターンとは
https://www.kokusen.go.jp/pdf_dl/wko/wko-202403.pdf
〔参照URL〕IT用語辞典e-Words/ダークウェブ
⑤ 公衆無線LAN や無料Wi-Fi スポットなどと呼ばれるフリーWi-Fi を使用する場合であっても、日常的に使用しているWi-Fi と通信規格が同じであれば、盗み見などの危険性について特に考慮する必要はない。
正解:×
〔コメント〕暗号化されていないWi-Fiは電波を傍受することで盗み見されるおそれがある。また、Wi-Fiスポット設置者そのものが盗み見を意図している場合(いわゆる「野良Wi-Fi」)は、暗号化されていたとしても設置者に盗み見されてしまうおそれがある。
〔参照URL〕【総務庁】無線LAN(Wi-Fi)の安全な利用(セキュリティ確保)について
⑥ パソコンでインターネットを使用中に、突然「ウイルスに感染している」等の偽警告画面や偽警告音が出て、それらをきっかけに電話をかけさせ、有償サポートやセキュリティソフト等の契約へ誘導する手口がある。これらは、ウイルス対策ソフトをあらかじめインストールしていても完全に防ぐことはできない。
正解:○
〔コメント〕そもそも、ウイルス感染の偽警告画面は、ブラウザのポップアップ広告やポップアップ通知等の技術を悪用して表示しているだけのケースが多く、ウイルス対策ソフトを準備したとしても防げるとは限らない。
〔参照URL〕【情報処理推進機構】偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ