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新米サポーター スタジアムへゆく④ 2022年9月3日第28節神戸戦(J1第28節 ホーム)

 サッカーをしたことも観たこともなかった記者が、熱烈な京都サンガF.C.サポーターである職場の先輩に連れられて観戦に行きました。すると、自分でもびっくり、とても楽しくてはまってしまいました。いまだにルールはほとんど分かりませんが、昨シーズンのサンガ観戦を振り返り、観戦にはまっていく過程を絵と文でお届けします。

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熱い思いは退勤時間も動かします

 この日、私は出勤日。京都市内の京都新聞社の退勤予定時刻は19時。京都府亀岡市にあるサンガスタジアムでの試合開始時刻も19時。うーむ。前半は諦めるけど、後半戦はみたい!との強い決意で、30分早く出社しました。

 かばんにサンガTシャツと帽子を忍ばせ、普段の1.2倍速の気持ちで仕事を進めます。気合いが伝わったのか、デスクたちが「何か用事でもあるの?」と聞いてくれたので、「仕事終わりにサンガの応援に行きます!」と宣言。デスク達もサンガファン。「行っといで~」と、早めに送り出してくれました。感謝。

スタジアムの外で大歓声聞くと焦るよね

 おかげで、ちょうど19時にJR亀岡駅に着く電車に乗ることができました。早足で駅を出てスタジアムに向かう途中、「わーーーーー」という歓声が聞こえます。これは…ゴールが決まったときの反応だ。しかもこの規模の歓声はサンガの方だ。嬉しい!でも見逃した。まさか、開始1分でゴールが決まるなんて。急いできっすい先輩たちがいる席に向かいます。到着すると、「お疲れ様~。もう1点入ったよ!天馬くんがゴール決めたよ」と教えてくれました。推しの松田選手の活躍。見たかったなぁぁぁぁぁぁぁ。

 嬉しいのと残念なのと半々の気持ちで席に着きました。と、まもなくもう1点!!!今日すごい!

新米サポも稲盛さんに感謝、感謝

 その後は試合終了までずっとピンチが続いていた印象です。何度目かのピンチで、「うわぁ、ついにゴール入れられた」と思ったのに、審判の笛が鳴りません。「あれ?おかしいね」とイラスト担当の伊藤さんと話していると、一緒に見ていた先輩が「今のはボールがゴールの裏を通っただけ」と教えくれました。私と伊藤さんのあまりのすっとぼけ具合に、先輩ちょっと引いていました。私たちの観戦レベルはまだまだこんなもんです。

 そうやって何度も攻められても、ゴールを決められることはない。みんなで「(試合数日前に亡くなったことが分かった京セラ創業者の)稲盛和夫さんが守ってくれている気がする」「稲盛ガードだ」と話しました。

「仕事終わりのスポーツ観戦」は、学生時代に憧れた社会人の姿そのものでした。試合にも勝ったし、充実の1日となりました。さて、次回は初の遠征、行き先は佐賀県の鳥栖です。アウェーも楽しむぞ!


文・加藤 華江
イラスト・伊藤 和佳奈

 この原稿を書いている頃(昨年11月)、熊本との入れ替え戦がありました。スタジアムには行けませんでしたが、別の用事で京都市内の一室に集まっていた同僚たちと大きなモニターで観戦です。本当はその用事を進めなければいけないところですが、後半戦は全ての作業をストップし、みんなで観戦しました。最終盤、熊本が激しく攻めてきます。ウタカが顔面で防いでくれました。ウタカ、ありがとう。サンガ、J1残留おめでとう。残留が決まった瞬間、私たちは両手をあげ、飛び上がって喜びました。

熊本戦で先制ゴールを決め、ゴールパフォーマンスをする豊川 撮影=薄田和彦