2月1日~7日:骨の生体検査までの一週間
この頃は「仕事をやらないと!納品しなきゃ!社内のメンバーにこれ以上は負担はかけたくない」という思いで、寝ながら仕事ができる器具を購入してもらってパソコンで作業を進めていた。特に2月14日くらいに納品必須の制作物を私が担当していたので何とかしないとと必死だった。Amazonでこちらの機材を購入してもらい、とても役に立った。 https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09WYMKHL8/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o04_s00?ie=UTF8&th=1
ただ、上向きでタイピングをするので手や手首が痛くなってくるので長時間は作業がしにくいのが難点だった。付属のマウス置き場みたいな台を付けてマウス操作も試してみたがどうも使いづらく、ノートパソコンがWindows10で画面のタッチ操作が効くのが助かった。
この頃は検査によって調整が必要になった打合せの担当を旦那さんに代わってもらった上で日程調整をお願いしたり、撮影の立ち合いをパートナー会社のデザイナーさんにお願いして代わってもらった。社内のメンバーも予定が付かない状況だったのでとても助かった。
新規の仕事は1件断ることになった。見積りが合わず、納期がタイトで受けても社内メンバーが疲弊してしまうので、これで良かったと思う。断る勇気も大事。
また、夜寝る前や仕事の合間に骨腫傷についてネットで調べたり、どのような可能性があるかを考えたりもしていた。「骨腫傷 恥骨」などで検索し、引っ掛かった論文(https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/39/4/39_4_1752/_pdf) を読んで、恥骨骨折で歩けなくなる症状がいる人を見つけ、私と同じような症状だと安心した。でもこの論文の人たちは年代がみな上だったので、自分と同じ年代の方の症例が知りたいと思った。
骨腫傷について調べていると、骨の原発性のがんや骨肉腫は発症する確率が非常に低く、発症する年齢も私にはあまり当てはまらないことがわかり、「おそらく骨肉腫はないだろう」と思った。(このあたりの用語もこの頃に初めて知った。)そして骨腫傷のさらなる分類にはかなり多くの可能性があり、詳細な検査しないとよくわからないということが分かった。まぁ、もし腫瘍だとしても確率的には良性骨腫瘍だろうと気構えていた。後日、旦那さんとも話していたが、彼は彼で骨腫傷についてめちゃくちゃ調べていて(多分、私以上に調べていた)彼も骨肉腫などの可能性はないだろうと考えていたという聞き、「そうだよね~」と二人で話していた。
また、どこかの大学病院のホームページで骨腫傷関連の症例や切開したときの様子が載っていて、正直、グロテスクで見る気をなくし、私はあまり検索しなくなった。なんか調べても同じような情報しか出てこないし、結局よくわかんないんだよね。
旦那さんは基本的にはとてもやさしい。1月30日の診断くらいから、旦那さんも私が仕事ができなくなりそうだと考えたようで、今後に備えて打合せの担当を代わってくれたり、積極的に私の仕事を社内外のメンバーに回すようにするなど、とても協力をいただいた。2月はそんな感じで引継ぎをしていき、現在ブログを書いている3月上旬時点では、私はアドバイザー的な感じで、担当してもらった方や旦那さんが案件を進めるときに困ったときに私に確認してもらって答えるというような感じでかかわっている。(2月でほぼ引継ぎも終わっているので3月は休職扱いにはしてもらう予定。)
旦那さんは、今は心から応援してくれていて共闘していくパートナーで、何を話しても相談してよい相手と思えているが、骨折してからこの心境に至るまでに2、3回、お互いにぶつかったことはあったと思う。
主には仕事関係が原因。私が仕事ができなくなる可能性が強くなった時に、彼は私が行っている仕事も「すべて自分でしないといけない」と思ったようで、みるみる心に余裕がなくなっていった。既に彼自身もいっぱいいっぱいになるくらい仕事や個人的にやらないといけないこと(NPO関連の仕事や経営者のつながりで新しくやっている企画をはじめ、他にも私が知らないだけでいろいろやっているみたい)あるのに、私の分まで担当したらそれはいくら時間があっても足りないですわ…。
私も痛いときはイラっとしやすく、体調の波によって感情的になりやすい時もあるので、彼のイライラしている様子や小言に耐えられず「じゃあこの仕事は私がやるしかないじゃない!」という感じで言い合って仕事をするということがあった。社内のメンバーも既に抱えている案件で手一杯(既に私の仕事も一部代わってくれている)、そこに納期の迫っている仕事が複数あり、新規案件の提案の締め切りが迫ってくる、緊急対応が入るなど、情報の整理もおいつかずぐちゃぐちゃ。何とかしないといけないがどうするべきか、という状況だったと思う。
だいたい夫婦間でそういった言い合いやイラっとした雰囲気になると、少し後に旦那さんが「余裕がなくてごめん」と誤ってくれる。彼自身が自分に余裕がなくてそれを私にぶつけているのだと理解しているんだなと思う。私も彼が忙しいのはよくわかるし「こんなに忙しい時期に力になれなくてごめん」と言って誤った。一度言葉にすると悲しく感情が抑えられなくなり、涙が出てきた。役に立ちたくて仕事をしているのになんで困らせているんだろう、と悲しくなるようだ。
彼は彼でこの何年間も私や弟さんに集中している仕事を何とか分担したり、新しいメンバーを入れられないかと考えながら日々試そうとしたり、経営計画を立てたりしているのでそれが今すぐにできないということがもどかしいのだろうとも思った。
具体的にどうしたかと言われるとちょっとよくわからないが、一応仕事は今は何とかなっているのかなと思う。会社としてもできることはできるが、できないことはできないので、以下のようなことを行った。
・現在やり取りをさせていただいているお客様、パートナーの皆様に弊社の状況を説明して弊社の状況への理解をいただき、応援して頂く
・私が行っていた仕事の担当を社内のメンバーや社外のメンバーに代わっていただく。これまで浅い関わり方だったパートナー様のうち、何名かの方をより深い関係になっていただき、手伝っていただく範囲を増やす。
・新規案件は、弊社の状況への理解とスケジュールなどの条件が合えば受ける(→結果的に受けられなかった仕事はあった。でもそれでよかったと思う。)
弊社の方針で離れていく人がいたとしてもそれはもうしょうがない、縁がなかったという割り切る覚悟ができたのかなと思う。
このあたりの仕事関係のやり取りや心の動きは、いつ頃の話か記憶が薄れていて定かではないが、1月中旬~2月中旬くらいだった気がする。私も旦那さんもだんだん割り切っていけるようになっていけた気がしている。
ただこれは私の思っていたことなので、旦那さん視点だとまた違った見方になるかもしれない。彼は経営者の視点なので、私とは違う角度から物事を見ている。時期も私が覚えていないだけで間違っているかも。
でもこれだけは間違ってないのは、お互いが大事なパートナーで、日々楽しく過ごしたいと想っていることだと思う。私も彼の余裕がない姿は見ていると心苦しいし、自然と笑顔になるような楽しい日々を過ごして欲しいので、テニスや旧友と会うみたいな楽しい自分だけのイベントには積極的に参加して欲しいと思っている。まぁ、毎日、朝から晩までずっと一緒というのも、一人の時間が欲しくなってしんどくなるので、ちょうど良い塩梅が大事ですな。