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「京都キタ短編文学賞」入賞作品のご紹介

こんにちは!京都市北区役所です!

先日発表しました「京都キタ短編文学賞」の入賞作品。
皆様、もう読んでいただけましたでしょうか??

入賞者の皆様から受賞のコメントをいただいていますので、あらすじと合わせてご紹介させてください♪

最優秀賞

『紫野にて、綾なす時に触れる。』 槙島聖(まきしまひじり)

あらすじ・・・大学の進学を機に、船岡山の近くに住む祖父の家に居候することになった萌香。西陣織の織り手の寡黙で職人気質な祖父と打ち解けられずに過ごしていたが、祖父ときちんと向き合いたいと思う萌香は、織物を通して少しずつ心を通わせていく。

【受賞コメント】京都市北区の紫野周辺は、以前、勤めていた会社で担当エリアだった時期があり、沢山思い出のある場所です。当時、西陣織に携わる方々のお話を聴き伝統を守っていくことの尊さと難しさを知りました。美しい帯を織り上げるまでには地道な作業の積み重ねがあります。そんな西陣織の素晴らしさを表現したいと思い書いた小説を、このように評価いただけたこと大変嬉しく思っております。本当にありがとうございます。

優秀賞

『深泥池マジョリカ奮戦記』西脇朳(にしわきえぶり)

あらすじ・・・「マジョリカ」というコンビを組み、表舞台で活躍する夢がある狭山と楫。2人は、行きつけの船岡温泉で高齢男性・ミドウと出会い、深泥池に住むとされる鮭を保護する活動に協力することに。半ば巻き込まれる形で活動する中、狭山が知ることになる衝撃の事実とは!?

【受賞コメント】京都北区といえば修学旅行での金閣寺と駅ビルがまだビブレだった頃の北大路駅くらいしか訪れたことがなく、自分がこのような賞に応募してよいのかという思いもありましたが、そんな「よそさん」の自分なりに、北区を訪れたくなる、興味を持つ小説とはどんな作品だろうかということを思い巡らせながら書きました。創設元年の京都キタ短編文学賞で優秀賞という素晴らしい賞を頂けたこと、大変光栄に思います。ありがとうございました!

船岡山部門賞

『船岡山で読み聞かせ!』ひまりけい

あらすじ・・・教育学部に通う大学生の四季は、ある日、北図書館で旭丘中学に通うハジメと出会い、船岡山で読み聞かせをするための絵本選びを手伝ってもらう。その後、読み聞かせの練習中に出会ったハジメの祖母・タキとの交流を経て迎えた本番。四季の緊張は頂点に達し……。

【受賞コメント】幼稚園の帰りに子供と一緒に遊んだ船岡山を作中に出すことに決めた後、幾度か足を運びました。舞台の上で稽古する学生さん、手を繋いで登るご夫婦、建勲神社の船岡大祭。短い執筆期間でしたが、慣れ親しんだと思っていた北区の風景が刷新されました。その空気を詰め込んだ作品をこの度船岡山部門賞に選んでいただき、誠に光栄に存じます。お世話になりました皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

小学生部門賞

『灰の世界と不思議なデジタル時計』川田真子(かわたまこ)

あらすじ・・・小学6年生の京太は、下校途中に不思議なデジタル時計を拾う。翌日、同級生の春と環にその話をすると、環の弟・蘭次郎の夢にも同じ時計が登場していて、さらに夢の中で未来の北区が灰の世界となっていたという。北区の未来を守るため京太たちが取った行動とは!?

【受賞コメント】頑張って書いたので、入賞することができてとてもうれしいです。家族は文字数を一つ一つ数えてくれたりして協力してくれたので、そこも、入賞できた理由の一つなのではないかと思います。普段、自分の区域のことを今回のように短編小説として書くことはあまりないので、改めて北区の良さや魅力を感じられる良い経験だったと思っています。

中学生部門賞

『ようこそ後の世へ』絵舞(えま)

あらすじ・・・お盆休みに、北区に住む祖母の家を訪れた風香。近所にある建勲神社で、「学業成就」を願いお参りした風香だが、そこに「織田信長」を名乗るちょんまげ姿の幽霊が現れて……。風香は思いがけず、「信長」に現在の北区の街を案内することとなる。

【受賞コメント】数ある作品の中から選んでいただきありがとうございます。とてもうれしいです。私は望月先生の小説をきっかけに母と京都にたびたび行くようになり、京都で御朱印集めを楽しんでいます。今回書いた場所はすべて行った事があり、私の好きな場所だったので思い出しながら書きました。ちなみに私は建勲神社が一押しです。書き終わった後にストーリーに書いた場所をもう一度歩いたのですが、他にも沢山ゆっくり見てみたい場所や食事したい所が見つかったのでこれからも私にとってより身近になった北区に通って少しずつおすすめスポットを探してみたいと思っています。

高校生部門賞

『いちょうの葉』相原梨彩(あいはらりさ)

あらすじ・・・祖父の七回忌に向かう新幹線の中で、梨乃は小学6年生の秋に祖父の家に行った時のことを思い返していた。祖父の住む京都に家族で向かった小学生の梨乃。その夜、交流がなかった祖父と2人で出かけることになり不安な梨乃だったが、着いた場所には祖父の想いが溢れていた。

【受賞コメント】この度は素晴らしい賞をありがとうございました。今回、題材として選んだ岩戸落葉神社は一年に一度ライトアップされるいちょうの葉と鳥居の写真が幻想的で、魅力を伝えたいと思い選ばせて頂きました。私の作品を読んでくださった方に少しでも北区の魅力が伝われば幸いです。

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最終選考にノミネートされた30作品について、デジタルブックで公開しています。
ぜひ、ご覧ください♪

京都市北区役所:【令和4年度】「京都キタ短編文学賞」最終選考ノミネート作品(デジタルブック) (kyoto.lg.jp)


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