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大学で「観光フィールドワーク入門」を話す機会をいただきました!
普段は京都癒しの旅という、特に女性の心に寄り添う旅案内を専門に旅行業を営んでいます。
今までの旅行といえば、出発地で集合して目的地に向かうことが多かったのですが、京都癒しの旅では、各地からお越しになるお客様に京都で集合していただいて、京都生まれ京都育ちの案内人が案内する「着地型」のスタイルを取っています。
旅行業界も発地型中心でしたが、海外のオプショナルツアーのように着地型にも注目されるようになってきました。
創業当初から着地型での案内をしてきた京都癒しの旅ということもあり、その経験を教育現場で伝える機会をいただいています。
今回は龍谷大学にて「観光フィールドワーク入門」というテーマでゼミ生さんに授業をする機会をいただきました。
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フィールドワークとは何かについて基本的な概念を伝え、学問としてのフィールドワークと旅の下見として行うフィールドワークの違いなども説明しました。
私が日々の活動でフィールドワークの重要性を強く感じているのは、現地を歩き、五感で感じることで、その場所が持つ本来の魅力や癒しの力を見つけ出せるからです。
京都の街には数え切れないほどの名所がありますが、地図や観光ガイドだけではわからない小さな路地や隠れた名店、地元の方々との触れ合いが旅を特別なものにしてくれます。これを下見の段階でしっかり把握することで、参加者一人ひとりに寄り添った旅案内が可能になるのです。
学問としてのフィールドワークは理論的な背景や調査方法の体系化が重視される一方で、実務としてのフィールドワークはその場での気づきや臨機応変な対応が求められます。この違いを理解し、それぞれの特性を活かすことで、より深い学びと実践が可能になるという点を伝えました。
学問としてのフィールドワークでは統計を取り、詳細をまとめ、共有すること、はじめに立てた問いに対する答えを引き出すことが重要であり、全てを出し切ることが大切であるが、それに対して、下見としてのフィールドワークの場合には、良いものを全て伝えるのではなく、お客様に取ってタイムリーで必要なものを出せる準備をすることが何より重要であることを説明しました。
旅案内では案内人は構成員の一人でありながらも、主役はお客様であることを念頭に入れ、リーダーシップをとりながらもあくまでも黒子役に徹することが大事で、安全に旅を終わらせることが何よりも重要であることを忘れてはならないこと。
学生さんたちが具体的なテーマを設定し、そのテーマに沿って京都の街を実際に歩いて学ぶ体験を提案しました。
さらに、私が実践している京都癒しの旅におけるフィールドワークの手法やその実践例を交えながら、フィールドワークがどのように旅の質を高めるのかを詳しくスライドの写真などを見てもらいながら、机上と現地調査で見る違いを伝えると、実際のフィールドワークもしてほしいとの声が上がりました。
今回の授業を通じて、観光におけるフィールドワークの魅力と可能性を再確認するとともに、学生さんたちにもその意義を感じてもらえたと思います。
今後も、このような機会を通じて、多くの方に旅の豊かさやフィールドワークの魅力、街づくりの大切さを伝えていきたいと思っています。
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今回、授業をしたのは
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