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ローカルマーケティングと年月

特定の地域におけるマーケティング活動というのは、ある意味では時間が解決してくれるものだったりします。

とにかく地域に根ざした商売をしていれば、それなりにお客さんがついて、それなりに売上も立っていきます。

さほど凄いサービスじゃなくても、さほど接客マナーが良くなくても、ずっとやっていることによって価値が生まれます。

ということで、今回は「ローカルマーケティングと年月」と題しまして、ローカルマーケティングの時間について考えてみたいと思います。

業歴の長さは信用である

大阪の天王寺に「金剛組」という会社があります。

四天王寺の近くにあるこの会社は、なんと世界一古い企業で、寺院や神社の建設などを行っています。

578年の創業なので、1443年もの長い長い業歴がある会社です。

ちなみに今年は聖徳太子の没後1400年に当たる年なので、聖徳太子と同じ時代に存在していたということなんですよね。

日本というのは歴史が長すぎて、あまり企業の歴史の価値を分かっていません。

一方では、国そのものの歴史が200年ちょっとしかないアメリカは、創業年を表す「since ○○」を好んで使います。

企業にとって、「技術力」や「社員数」「資本金」「取引先」などと並んで、「業歴」は信用を示す重要な要素です。

インターネット上では「影響力」とか「知名度」が重宝されますが、これは業界そのものが歴史の浅いITという世界の中だけの話です。

現実の世界においては、どうしても「業歴」に裏打ちされた「信用」が物を言うことになります。

新しい会社はどうする?

ずっと続けていれば「業歴」が長くなって信用がついてくるのは間違いないのですが、これから新しい会社を設立したり、新しいサービスを開始する会社にとっては、業歴ほど厄介なものはありません。

どれだけ努力しても1年間で増える業歴は「+1年」です。

弟がどれだけ頑張ったところで、兄の年齢を超えることはできないのと同じで、新しい会社は常に不利です。

では、新しい会社やサービスは、業歴について何をしても無駄なのかというと、そういうわけでもありません。

業歴を単純に創業年から現在までとした場合には、何をやっても覆せないのですが、創業年から未来までを業歴とするなら、どれだけでも伸ばすことができます。

何が言いたいのかというと、「ずっとこの場所に根ざして営業するんだろうなぁ」という安心感を与えることが大切だという話です。

また、「え?ずっと昔からあったんじゃないの?」へと発展させることが、ローカルマーケティングのひとつの目標とも言えます。

新しいものは怖い

まぁ、とはいえ時間や年月については、やはり時間と手間をかけなければ何も覆すことはできません。

ただ、これからローカルマーケティングを始めようと考える方には是非、「新しいものは怖い」と多くの人たちが心の底で感じているということを頭の片隅に置いておいてください。

そして、その不安や恐怖心を解消してあげることが早ければ早いほど、売り上げは安定に向かいます。

つまり、ローカルマーケティングの諸問題は、時間が解決してくれるものですが、工夫次第では時間を早送りできますよってことです。

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