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快言如蜜

心地良い言葉は蜜の滴る蜂の巣。魂にとって甘く、骨にとって癒しとなる。
――聖書『箴言』16章24節

※Twitter上での投稿に若干書き加えたものです

どんな作品にも必ずポジティブな感想や意見を返してくれるサービスがあったらいいだろうなと、ふと思った。
要改善点もポジティブな言い方で教えてくれるような。

作品を世に出したいと考えている人の中には、そうしたくても反応が怖くて出せない、出すからには開き直り勝負、といったこともあるんじゃないかと思う。

『徒然草』第150段「能をつかんとする人」には「いまだ堅固かたほなるより、上手の中にまじりて、毀(そし)り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人」こそがやがて「双(なら)びなき名を得る事なり」とある。
現代にも通じる考えであるが、これはあくまで練達しようという側の心得である。

何かを修めようと思うなら外野のノイズを意に介さないことは大事だ。
だがそれは、外野が益体もないことをその人の耳に届けてよい理由にはならない。
まして現代は罵詈讒謗が蝗害のように集まることさえあり、あまりに辛辣、あまりに苛酷なことである。
それは何かを世に出したいと思う人にとって大きな心理的ハードルになるのではなかろうか。

そう考えて、前述の「どんな作品にも必ずポジティブな感想や意見をつけてくれるサービス」があったらいいなと思ったわけだ。

承認欲求自体は悪ではなく人間の自然な欲求だし、誰かが心をこめて行ったこと・生み出したものをきちんと認める空気を醸成することは今の時代に特に必要なんじゃないかな、と。
誰かを打ち毀す言葉ではなく、やる気にさせ、築き上げる言葉を。

私がふと考えたくらいなので、もしかしたら既にあるかもしれないけれど……

何にとは言わないが、まあ、ただの「感想」でした。

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