小学校の先生はのこぎりの使い方も教えるよという話
教採過去問をやっていると、のこぎりの使い方についての問題があったりして、こんな細かいところまで覚えるなんてムリ。となんだか落ち込んだという声を聞いたことがあります。
今回は、私の些細なのこぎりの話がメインの、教員採用試験の小学校全科は、ここは確認するといいんじゃないかなというお話です。
小学校教員は何でも教える
「小学校の先生って、なんでもできるんでしょう?」
もしかすると、先生になったら、そんな風にいわれることもあるかもしれません。
小学校の先生って、全教科を指導できることが前提ですよね。今は教科担任制が導入されてはいますが、それでもです。
体育が苦手でも体育を。
不器用だと思っていても、図工を指導しなければなりません。
苦手だと教えられないのか
人は誰でも得意不得意なものがあるもの。
苦手な教科だってあります。
なので、苦手な教科は、教えることができるかなと不安に思うかもしれません。
けれど、大丈夫。
苦手な教科は思いのほか、教えることができたりするものです。
その苦手意識。
どうすればよいか。
私の経験では、
「教える前に自分でよく調べること」。
わかったり、できたり、よりうまくいくと、パアっと目の前が明るくなります。
そして、わかったことを教えたくなる。
つまり教えることができるってことです。
自分で調べるなんて、時間がかかりそうでためらいがちですが、自分でしっかり調べたことの方が、こどもたちに伝わりやすかったです。
小学生にのこぎりの使い方を教える
苦手なことを教えること。
小学校3,4年生図工でのこぎりの扱う場合を例にイメージしてみてください。
小学校学習指導要領解説図画工作編の「内容の取扱いと指導上の配慮事項」の中で、このような記載があるので、ザッと目を通してみて。
「イ」のところに「使いやすいのこぎり」とありますよね。
使いやすいって・・・なんだかあいまいですが。
おもしろいですよね。
こんなに細かく分かれているんですよ。
ところで、みなさんは、のこぎりを使うことができますか?
小中学校の授業で使っただけという方もいらっしゃいますよね。
私もその一人。
ここからは私の体験談です。
4年生を初めて担任した時に「のこぎり」を使って工作をするという授業をすることになりました。
授業をするには、指導の仕方を考えたり、材料の準備をしたり、道具の手入れをしたりします。
教える前に、自分でもつくってみようと、木材を置いて、のこぎりを使いました。
けれど、木材が動いたり、引っかかって切りにくかったり。
それでも、木を切ることはできて、作品を仕上げました。
作品を仕上げた後、うまく木が切れなかったことが気になって、のこぎりの使い方というのを確認すると(使えると思っているので、最初に確認しなかった)、のこぎりは引くと切れると書いてありました。
そんなことも知らずに指導しようとしていました。
もともと私は、図工が苦手。
その原因は、今思えば、道具の使い方がよくわからなかったことに一因があったんだろうと思います。
左利きということもありますが、道具の使い方がよくわからないことが多かったです。
(当時は左利きのことなんて、考えてくれてなかったし・・)
のこぎりも、「引けば楽に切れる」ということがわかると、きれいに切ることができますよね。
きれいに切ることができれば、楽しくなる。
楽しくなると、もっとこうしたいと思うようになる。
そんな「プラスの相乗効果」でうまくいくと、図工は楽しいんじゃない?
先生になって初めてそう思いました。
このエピソードは今でもはっきり覚えています。
苦手だからうまくいくコツを伝えることもできる
そんなわけで、私は小学校の先生になってはじめて、「道具の扱い方がわかる」ということが、どれだけ大事なのかを知ることができました。
今回の記事のまとめ(ここを確認しよう)
今回はのこぎりのお話でしたが、図工では、道具の扱い方は、とても大事です。
それは理科でも家庭科でも同じです。
音楽も同じ考え方で、楽器や音符、記号などが大事。
小学校で、ここがわかっていないと中学校につながらないよね、そういったところを、小学校全科の勉強では押さえてほしい。
そんな風に私は思っています。
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