記野式:サクッと!ゲーム業界講座 7月後半号
こんにちは。7月後半号です。新型コロナ感染も第7波を迎えてしまいました。夏の暑さだけでもつらいのにマスクをしなくてはならないのは本当に大変です。コロナはもちろんですが、熱中症にもご注意くださいね。
さて、6月のアメリカ市場データNPDの速報が発表されました。合わせて全世界のモバイルゲーム市場のデータもお読みくださいませ。
まえがきでアメリカの消費行動に変化が見られる!って話の解説をしていますのでこちらもご覧ください。
今回の為替レートは1ドル=136円で計算しています。
<記野式まえがき:アメリカの消費行動が変わってきている?>
先月半導体の話をしましたが、半導体が足りないために最終商品まで生産流通できず在庫不足になっていると申し上げました。
この記事の中でも「半導体の2024年問題」、つまり今後半導体の増産が続くと供給過剰に転じ、採算性を失うとの予想が出ているとお伝えしましたが、すでに、これらの半導体を使う一部の商品を除いて、すでに在庫過剰の波が来ているらしいのです。NPDがアメリカの小売の現状についてレポートしてくれているので、解説していきましょう。
ちなみにNPDはゲームの市場調査会社ではありません。ゲームを含む「小売りされる商品」の販売データを一手に調査する会社です。ゲームは彼らの調査データの1カテゴリにすぎません。従って、今回のレポートはゲームの話ではなく「小売」全体のお話ですのでご注意を。
1.急激なインフレと新型コロナ感染拡大による生活様式の変化
みなさんもニュースで良くご覧になっていると思いますが、アメリカでは日本では考えられないほどのインフレ、つまり物価上昇が続いています。6月のアメリカの消費者物価指数は40年ぶりの物価上昇で、前年同期比9.1%アップで、都市によっては10%を超えているというからビックリです。
日本が「デフレ → モノが安い → 賃金が上がらない → 全体として経済が低迷」ならば、アメリカのインフレは経済を動かすのではないかと考えたいところですが、今回は当てはまらないのです。あまりに急激なインフレであること、また新型コロナ感染拡大による生活様式の変化など、もはや今までの方程式では解けないような変化が起こっているのです。
生きていくために必要な食料品、ガソリンをはじめ様々な消費財が値上げされていく中で、結局消費者は生活に必要なもの以外の支出を控えるようになりました。つまり嗜好品の「ニーズ」自体が下がっているのです。
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