SCOT ウィンターシーズン 2020

2020年12月27日に,鈴木忠志率いる劇団SCOTの,利賀村での公演を観る.夏に続いてだが,この時期の利賀村はすでに雪一面の世界.安全を期して,自家用車ではなく,富山駅からバスを利用した.

演目は,「ニッポンジン」と「世界の果てからこんにちはII」.昨日と本日の2回だが,観客は99名に制限されていた.夏とは異なり,さすがに屋内での公演だった.屋内での公演ゆえ,「世界の果てからこんにちは」での花火はなかった.

両作品とも,戦後日本社会の諸問題を浮かび上がらせたもので,特に後者は昭和歌謡から日本人の心性をとき明かしていく.日本の繁栄が終わり,没落の予感が強くなるばかりの今だからこそ,心に響いてくるものがある.

演劇はそれほど多く観ていないし,さほど詳しいわけでもないので,批評めいたいことは何も言えないが,役者さんの声の大きさと車椅子でに移動の速さに,演技の訓練・稽古の徹底を感じた.


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