突然の急ブレーキ⁉️王道家に何が起きているのか 後編
こんばんナマステ💛Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
昨日に引き続き、柏の人気家系ラーメン王道家について書いていくよっ💛
ここでまず王道家の関連企業について3社挙げてみたい。
まず、有限会社清水商事(法人番号2040002096436)。
柏と取手の王道家、野田の神道家、秋葉原というか末広町のIEKEI TOKYOの4店舗を運営する王道家グループの中核企業といえる。
2005年5月27日、「茨城県取手市戸頭四丁目12番1号」にて登記され、2009年2月11日からは「千葉県柏市旭町一丁目14番3-904号」に移転している。
唯一の役員である取締役は「千葉県柏市旭町一丁目14番3-904号」の清水裕正氏。
つまり、一般的に王道家の社長と呼ばれる清水氏の自宅に所在する。
次に株式会社清水家(法人番号2040001120337)。
清水家は油そばの専門ブランドで、いくつかの地域でUber Eatsで提供をするほか、神奈川県川崎市多摩区の向ヶ丘遊園に実店舗を持つ。
この実店舗は同じ向ヶ丘遊園でもんじゃ焼き屋を営んでいる株式会社鉄班(法人番号3020001143207)がフランチャイズ契約で運営していると言われており、これについては後述する。
所在地は「千葉県柏市明原1丁目7番26号」となっており、唯一の役員である代表取締役は清水裕正氏。なお、この住所は柏王道家のもの。
そして株式会社ラーショ(法人番号1040001120338)。10月にオーペンした柏ラーショを運営する企業。
所在地は「千葉県柏市柏3丁目6番16号」となっており、もちろん柏ラーショの住所。唯一の役員である代表取締役は清水裕正氏。
この3社は現在いずれも清水氏が唯一の役員を務めており、直営店舗としては清水商事4店舗とラーショ1店舗の合計5店舗ということになる。
王道家を筆頭とした清水商事の直営店舗を含めて、王道家のグループ店舗と呼ばれる店舗がいくつかある。
弟子や吉村家の兄弟弟子が運営している店舗で、恐らく清水商事と資本関係はない。
ただし、開業資金を融資したり、麺や卓上トッピングなどを卸したりしている。それに対してのロイヤリティはもらっていないし、強制もしていないとのこと。ロイヤリティについては真相は伺い知れないけど、グループ店舗でもそれらを使っていない店舗があることは事実。
ホームページには直営店舗のほか、とらきち家、熊田家、横浜王道(王道之印)、たつ家、王道いしい、稲葉家、クックら、紫蔵が掲載されているけれど、
近年更新されておらず直営のIEKEI TOKYOや弟子の環家、
王道いしいの五井店は載っていない。
彼らはみな清水商事の直営店舗で修業したか、吉村家の兄弟弟子にあたるけれど、稲葉家については清水氏の兄弟子である横浜王道で修業している。
王道家で修業あるいは在籍をしても、王道家から公認されていない店もいくつかある。
横浜市南区の田上家、
埼玉県三郷市のラーメン桜道、
千葉県松戸市の麺家燻がそれにあたる。
これ以外に王道家がプロデュースをしている店舗があり、昨年以降は「王道家直伝」というブランドがついている。
2015年に柏公設市場にオーペンしたらーめん流星は家系ではないラーメンを扱い、
2019年には2015年創業の家系ラーメン店宗八をプロデュース、
2021年には株式会社トノマル(法人番号5040003011655)が運営するとの丸家に対して「王道家直伝」のブランドがつき、
札幌で株式会社FURUKAWA(法人番号8430001060769)が運営するMEN-EIJIにも「王道家直伝」の冠が与えられ、MEN-EIJI EAKを運営している。
今年というか今月は株式会社青森大勝軒(法人番号2420001014129)が「王道家直伝」で青森野呂家を始めた。
ひとつだけ区分けが微妙なのが奈良県天理市にあるIEKEI KANSAI我道家であり、奈良県内で他のラーメン店を運営しているにしても比較的短い修行で終えていることから「王道家直伝」だと思うけれど「王道家直系」を名乗っている。
ここを運営しているのは新井商事株式会社(法人番号4150001025069)だけれど、これは我道家のために設立された新会社で、母体は株式会社K・N・T(法人番号1150001023166)で奈良県内で二郎系などを営んでいる。
うちら的にはKNTって言われると近ツリさんのことなんだけど💦
とりあえず、我道家については自称は修業したグループ店のようなのだけど、実質的にはプロデュース店であるということができる。恐らく、との丸家と同じようにやや簡易的なつくり方しか継承されていないと推察される。
このほかに技術を伝承したり、麺やトッピングなどを卸している店舗がいくつかある。
輝道家は元々は早稲田で武道家を立ち上げた店主が独立して始めた店舗で、清水氏に教えを請い、しばらくは非常に仲が良かったのだけど、麺の卸しについて双方で見解のズレが生じて関係が悪化、現在は絶縁状態。
皇綱家は輝道家の弟子で、輝道家と仲が良かった頃に王道家でもある程度修業をしたのち、王道家の麺やトッピングを使っている。いわば輝道家と王道家のジョイントヴェンチャー。
王道家と輝道家が決裂した後も卸しについては続いており、王道家関係店の開店を手伝いに来ている姿もある。
王道家と輝道家の決裂を知らないはずはないけれど、特にそれで自分たちまでどちらかにつくことはしないという大人の対応なのだろう。
ラーショマルミャー池袋店は、麹町を中心にラーメン店を営むソラノイロと王道家で当初ラーメンショップを始めようとしたものの、ソラノイロがパートナーをつけめんTETSU創業者の小宮氏に乗り換えたため現状無関係。
ただ、立ち上げ段階では王道家が技術協力をしており、現在でも王道家直伝のトッピングが置かれている。
ラーショマルミャーは他にもいくつか店舗はあるけれど、池袋店以外には似せたトッピングはあっても王道家と同じものはない。ソラノイロの店主が清水氏から習ったレシピを部下や小宮氏にも絶対教えない方針を取っている。
箕輪家は幻冬舎の名物編集者箕輪厚介氏が経営する家系ラーメン店で、トライアルを繰り返して先月ようやく店舗をオーペンした。店主は博多ラーメンの店で修業しているが、その師匠と二人で王道家で短期間の修行も経験。王道家がトッピングを卸している。
王道家と同じ柏にあるWine Bar Goro'sは王道家の麺を使ったパスタを出したり、燻製玉子を王道家やとの丸家に卸したりする関係。地元の仲良しといったところか。
柏で背脂系のラーメン店をやっているこってりラーメン誉は、当初王道家とラーショ店舗を立ち上げるパートナーだったはずだけど、現在そのクレジットは消えており、どこかのタイミングで撤退している。当初は誉の味噌を使う計画だった。
とりあえず、直営店、フランチャイズ店、グループ店(直系店)、出身店、プロデュース店(直伝店)、協力店というかたちで関連店舗をもう一度整理してみる。
直営店 王道家(柏、取手)、神道家、IEKEI TOKYO、柏ラーショ
フランチャイズ店 清水家
グループ店(直系店) とらきち家、熊田家、横浜王道(王道之印)、たつ家、王道いしい(浜野、五井)、稲葉家、クックら、紫蔵、環家
出身店 田上家、ラーメン桜道、麺家燻
プロデュース店(直伝店) ラーメン流星、宗八、との丸家、MEN-EIJI EAK、青森野呂家、我道家※実質
協力店 輝道家、皇綱家、ラーショマルミャー池袋店、箕輪家、Wine Bar Goro's、こってりラーメン誉 (過去形含む)
さて、以上を踏まえたうえで今年起きている王道家関係の急ブレーキと呼べる事象として以下の2つが挙げられる。
との丸家の3店舗目である船橋店とそれに併設された油そば専門の清水家がどちらも数ヶ月で閉店
柏ラーショを開店してわずか2ヶ月で店長が辞職。twitterで残業代が未払いで、弁護士を立てて請求している旨を暴露して炎上
これらについて、謄本からわかる限りのことを挙げてみたい。
まずとの丸家について。
株式会社トノマルは元々、厨房機器の設置、運搬、店舗の物件取得、内装などを幅広く扱う会社で、厨房屋というブランドを持つ。
王道家とは非常に長い付き合いで、王道家の少なくとも直営店舗の設計などはすべてここが請け負っている。
恐らく王道家が柏から取手に移転する際に関係が深まったんじゃないかな。
柏の閉店からわずか1週間で取手が開店している。柏の立ち退きが決まってから急ピッチで取手の物件取得と内装工事などを終えられたおかげで王道家は柏周辺から取手に通勤できない人を除けば誰ひとりとして移転を理由に従業員を切ることもなかった。
このときから王道家にとってトノマルは無くてはならない存在になったんじゃないだろうか。
ここが昨年、社員を王道家に弟子入りさせて松戸市の松飛台にとの丸家をオーペンさせた。
恐らく、コロナ禍で飲食店自体が窮乏しているなか、飲食店を相手に商売をしてきたトノマルとしても行き詰まりを覚えていたのだろう。それであれば、自らが飲食店をやった方がいい。それなら物件などのコストがかからずに済むから。
それで、王道家に頼んで飲食店のノウハウを学んだ。王道家としても長年世話になってきたトノマルが潰れたら一大事。
との丸家は瞬く間に八潮、船橋にもオーペンしたけれど、その一方でトノマルはホルモン屋を開業。
さらに柏市では王道家に次ぐ食べログ2位のラーメン店AKEBIにも社員を送り込み、新たなラーメン店いしずゑをオーペン。それもその立地が元々厨房屋の店舗があったところであり、今や厨房関係よりその厨房を使ってラーメンを売った方が儲かるようにすらなったのだ。
今月は松戸駅近くに新たなラーメン店を出し、船橋についてもとの丸家を閉店させて別のラーメン店にするという。
飲食店のノウハウを王道家からしっかり吸収した結果として王道家に頼らない事業展開を推し進めているということ。
との丸家船橋店の閉店についてトノマルと王道家の関係悪化を噂する声もあるけど、そこはよくわからない。
そもそも松飛台と船橋の店舗は8.5kmしか離れておらず、どちらも車でしか行きづらい立地であることを思うと、同一商圏といえる。
同一商圏のなかで同じブランドを持たない決断をしたのではないか。
また、いしずゑを運営することで家系ラーメンが大量のガラを使ったり、それなりのスキルを持たないと作れないことにも気がついてしまったのだろうと思う。
自社の名を冠したとの丸家がトノマルの飲食事業における旗艦店であることは紛れもない事実だろうけど、今後同一地域に展開することはもうないだろうと思う。
それでは清水家はどうか。
これは株式会社清水家の謄本を見ていくと浮かび上がってくるものがある。
昨年9月24日に「千葉県柏市南増尾一丁目25番38号」にて設立され、その時点での代表取締役は殿村竜太郎氏であった。この人は株式会社トノマルの代表取締役であり、要するにこの会社はトノマルが経営していたことがわかる。
この時点で取締役は殿村氏以外に2名いて、1名は他ならぬ清水氏、もう1名は出雲将浩氏で今年3月1日からトノマルの取締役に加わっている。清水家設立時点ではトノマルの役員ではないけれど、恐らくは社員だったのだろう。
本社の役員になる前にいわば子会社的なところの役員を任せて経験を積ませたのかな。現在はトノマルの常務取締役となっている。
またこの住所は当時の厨房屋柏店があり、現在はいしずゑをやっているところ。
清水家はその後結構早い時期からUber Eatsや自販機で油そばの販売を開始している。
松戸市八ケ崎で油そばのリアル店舗を始めるようなことも言っていた。
それ自体は自販機以上にはならなかったようなのだけど、6月にはとの丸家船橋店に併設するかたちで清水家のリアル店舗をオーペンすることになった。
清水家リアル店舗の運営について疑問に思ったので、聞いてみたらとの丸家と同じ会社で運営してますと店員さんにはっきり言われた。
つまりトノマルが清水家を運営していたということになる。
だとすると清水家自体はあくまでUber Eats、自販機のための商品開発のみをしていて、リアル店舗はトノマルにやらせていたということ。
清水家がFC本部でトノマルがフランチャイジーなのかなぁ。
しかしその清水家は10月頃に突然閉店し、11月3日に向ヶ丘遊園へ移転する。
実は8月3日に殿村氏と出雲氏が取締役を辞任し、清水氏が代表取締役に就任、また本店住所が「千葉県柏市明原一丁目7番26号」へ移転している。
この住所は他ならぬ王道家柏店の住所であり、トノマルが清水家事業からほぼ撤退して清水氏の単独事業になったことを示す。Uber Eatsまではわからないのと資本金の移動などは不明ではあるけれども。
ということでの移転と考えた方がいいだろう。
向ヶ丘遊園店は株式会社鉄班がフランチャイジーになっているといわれる。
この会社は向ヶ丘遊園でもんじゃ焼きの店のフランチャイジーをやっているのだけど、
このもんじゃ焼きのフランチャイザー(FC本部)は株式会社うまプロ(法人番号6010001189306)がやっている。
うまプロの代表取締役は金子真也氏と辻田雄大氏。ピンときた人もいると思う。
清水氏とYouTubeで度々親密ぶりをアッピールしているつじ田創業者辻田氏と辻田氏の親友でありやはり清水氏とも親交がある金子半之助創業者金子氏の会社なのだ。
辻田氏が清水家向ヶ丘遊園店のデザインや店舗設計を担当したということも言われており、辻田氏が清水家を救済したと考えていいだろう。
なお、すぐ近くに今月11日にオーペンした店も実はうまプロや鉄班と関係があると睨んでいる。
というのは、うまプロが小金井市で運営していた家系ラーメンの前原軒がこの3日後に突然閉店するのだけど、前原軒にいたスタッフが登戸家にいることや、同じ製麺所を使っていること、また、清水家の関連店ということが噂されていることなど。
恐らく、うまプロがフランチャイザー、鉄班がフランチャイジーで、清水家とは人材などリソースを共用しているのではないかと。
辻田氏が清水家と同じやり方を自社のブランドにも適用しているのだと思う。
さて、清水家船橋店が10月に閉店し、隣接するとの丸家の拡張に使用されるため工事も進んでいたけれど、結局そのとの丸家船橋店も今月24日に閉店して、他のブランドに業態変更することになった。
これについて清水家の分の家賃負担ができなかったからという説が流れたけど、どちらもトノマルでやっていると思われ、はっきり言ってそれはない。
ただし、との丸家船橋店の売り上げで2軒分の家賃負担をするとペイしない、という可能性はある。
最後に前店長の残業代未払い問題で揺れている柏ラーショについて。
そもそもこの店舗を株式会社ラーショが運営しているということ自体が、前店長からの告発で初めて公にされ、それに対する清水氏の弁明でも株式会社ラーショの存在は公言された。
さて、この株式会社ラーショについて調べると、なかなか面白いことがわかってくる。
昨年9月24日に「千葉県柏市南増尾一丁目25番38号」(当時厨房屋柏店、現いしずゑ)にて設立され、代表取締役は殿村竜太郎氏、取締役は出雲将浩氏。
つまり、株式会社清水家とほぼ同じだけれど、清水家と違い設立時点で清水氏の名がない。
こちらは今年4月22日に清水氏が代表取締役に就任(殿村氏が平取に降格)、7月3日に住所を「千葉県柏市柏3丁目6番16号」(柏ラーショの場所)へ移転、清水家と同じ8月5日に殿村氏、出雲氏が辞任している。
ラーショを始めることは昨年の時点では公言しており、ひとまずペーパーカンパニーを設立しておいたというかたちだけど、なぜそれをトノマルにやらせているのか。
清水商事にそこまでの余力がないからじゃないかと考えている。
なお、前店長の告発のなかに6月1日時点で登記が済んでいないという理由で株式会社ラーショの正社員にしてもらえず、しばらくの間はアルバイトの待遇だったというものがある。
確かに6月1日の時点でまだペーパーカンパニー状態ではあったけれど、4月に清水氏が代表取締役に就任している以上、この言い訳は通用しないだろう。
前店長が弁護士を通してどこまでの請求をしているのか不明だけれど、仮に6月1日からの基本給を請求しているのだとすれば争点になる。
(2023年1月9日追記)
前出の辻田氏と辻田氏の後輩として清水氏とも親しいバリ男社長「カズ」こと岩崎誠氏がどうやら柏ラーショに出資していることがYouTube LIVEで明かされた。それが法人である株式会社ラーショに対してなのか、店舗である柏ラーショに対してなのかは不明。
今のところ清水氏は有限会社清水商事として4店舗、株式会社ラーショとして1店舗をほぼひとりで運営していて、それ以外のプロデュース店などの味の管理もしている。
昨日も書いたけど、清水商事には管理部門の従業員がほぼいない。一部はトノマルに代行してもらっていたと思われる。
清水氏は根っからの職人であり、師匠の吉村実氏にしてもバブル期にやっていた他の事業は潰し、ラーメンも多店舗展開はしてないからモデルがいない。
もうその状態で回せる規模のビジネスではなくなってきている。
支店の売却、アウトソーシングなど事業の選択と集中を推し進めるか、管理部門をきちんと構築して個人事業から会社経営にシフトしていくかを考えなければいけない時期にある。
後者であればそれに成功して今がある辻田氏という最高の先達がいるわけだから、教えを乞うべきだろう。
来年は王道家としては創業20周年になる。
このまま何も変えずに進めて、築き上げてきたものまでヒビを入れてしまうのか、経営改革を推し進めてより羽ばたいていく年になるのか。
ファンとしては後者であることを望みたいけど、どうなるかなぁ。
それじゃあバイバイナマステ💛暑寒煮切でしたっ✨