首都圏カレーフェス進化論②カレーフェス第二世代〜神田・下北沢・武蔵小杉
はじめに
こんばんナマステ💛Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
開催中の下北沢カレーフェスティバルにかこつけて、昨日から首都圏のカレーフェスを語ってみてる。
昨日は首都圏におけるカレーフェスの嚆矢である横須賀と土浦のケースを取り上げ、そしてそれをカレーフェスの「第一世代」と定義した。
今日はその次、ってことなので「第二世代」ってことになるのか、あるいはエピソードゼロがあるのかないのかって。
ああ、タイトル見たら「第二世代」って書いてあるやんか😅
そんじゃあもったいつけずにその話をしていこうじゃないか‼️
カレーの聖地がカレーフェスを始めたワケ
2011年秋には東京の神田でカレーフェスが始まったのだけど、元々2000年頃から神保町界隈にカレー屋が急増し、カレーの街というイメージが定着していた。
元々本の街であり、カレーが好まれるのは片手で本を読みながらスプーンで食べれるからと言われている。(カレーは手食するものだと思っている自分には信じられない笑)
元々がカレーの聖地であり、あえてカレーフェスをやる必要はなかったのかもしれないけど、2011年の東日本大震災で街は活気を失い、何かできないかと考えた。
そこで神保町を中心に神田のカレーが一堂に会する企画を行なうことにしたのだけど、横須賀や土浦のように大勢の人を集める広い場所がないことと、震災復興の意味でより地域密着型にしたかったということで2段構えのシステムを用意した。
ひとつは神田カレーグランプリとして神田のお店を集めて味を競い、来場者が投票してグランプリを決めるというもの。
会場の小川広場は非常に狭いので、そんなにたくさんの店舗数を集められるわけもなく予選を勝ち抜いた店しか出られない。
もうひとつは神田カレー街食べ歩きスタンプラリーを数ヶ月にわたって開催し、制覇した者に神田カレーマイスターの称号を与え街おこしに参画してもらうというもの。
グランプリは2日間で近年は4万人以上を集め、カレーマイスターは2019年の会議で623名が参加するまでになった。
自分も一度は制覇したんだけど、マイスターの会議には行けてないしこれだけ人数多くなっちゃうともういいかなと😅
音楽、演劇、古着、そして…
続いて現在開催中の下北沢カレーフェスティバルについて。
神田が元々カレーの聖地として知られていた一方で下北沢は有名店はいくつかあれど街自体がカレーというイメージがあったわけじゃない。
しかし、カレーを提供しているカフェやバーが多く、音楽の聖地でもありミュージシャンにカレー好きが多いという土壌もあった。
バーってとりあえずカレー作りがち、というのは偏見かな💦
下北沢でもやはり震災の余波をどうにかしたい、という想いがあり2011年秋に4店舗で味を競う下北沢カレー王座決定戦を成功させると、
翌2012年秋には下北沢カレーフェスティバルに発展させた。
広場を使わず(そもそもない笑)、参加店舗が掲載されたマップを配布し、2週間前後の開催期間で自由に店舗を巡ってもらうという形式で近年は12万人を動員。
近年はマップよりもアプリが中心になってきたけどね。
参加自体は無料だけど、景品が欲しい人はお金払う仕組みになって、これまで参加店舗からしかお金を取れなかったのが、もう少しきちんとマネタイズできるかたちになった。
下北沢カレーフェスティバルの特色として、有志と地域振興企業による運営で行政や商店会は後から追随するかたちになったことや、
専門店よりもそうでない店が多くこの期間のみカレーメニューを出す店舗も多数存在することが挙げられる。
また深夜営業の出店も多く24時間楽しめる、音楽ライヴなどとのコラボが多いなど下北沢らしい特徴もある。
下北沢カレーフェスティバルの実施後、下北沢は一気に「カレーの街」と呼ばれ始め、当初掲げていた音楽、演劇、古着とともにカレーの街にしたい、という意気込みはすぐに叶ってしまう。
札幌スープカレーや大阪スパイスカレーなど各地の有名店が東京に進出する際は下北沢に出店することが多くなった。
札幌スープカレーに関していえばずっと昔からマジックスパイスが進出してきた歴史もあるけど、それでもその傾向がどんどん強くなってきている。
郊外に広がるカレーフェス
神田、下北沢の成功は多くの街に影響を与え、カレーフェスという概念が一気に広がった。
2010年代中葉あたりから各地で類似のものが行なわれているが、特に神田、下北沢の双方から大きく影響を受けており、かつ比較的早くに開始され現在まで継続している地域として神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉を紹介する。
武蔵小杉は電機メーカーの企業城下町であり、JRと東急が交差して発展してきたが、2010年にJR横須賀線・湘南新宿ラインのホームができると人口が急増、タワマンに住む新住民が一気に増えて街の一体性の無さが問題になっていた。
そんな中コスギカレーという一軒の店が立ち上がり、元から開かれていたコスギフェスタに併催するかたちで2015年よりコスギカレーフェス(武蔵小杉カレーフェスティバル)が開かれることになった。
3日間広場で行われるコスギカレーEXPOとその前後2週間で開かれるスタンプラリーの2段構えという点では神田を踏襲しているが、
スタンプラリーの期間が短いことや、専門店が少なくこの期間のみカレーを出す店も巻き込むなど下北沢の影響も強く見られる。
コスギカレーEXPOは3日間で2万人の動員。
カレーフェス「第二世代」の台頭
東日本大震災をきっかけに神田と下北沢が生み出したカレーフェスは出店店舗の地域密着性と街歩き、それに行政よりも民間が主導していることが多く、また2010年代に大きく波及したSNSを巧みに利用している面もある。
これによって参加者同士や参加者と店舗、主催者が繋がりを持てることも大きい。
神田、下北沢、武蔵小杉のいずれにしても、売りたいものはご当地カレーではなく、街そのもの。だから他の地域からのゲスト参加も基本的にはない。
以前、下北沢の仕掛け人から「カレーを媒介に下北沢のまち歩きをしてほしくてやっている」と聞いたこともある。
地域にお店が腕を競っていることに人々が魅力を感じて集まってきている。
今やカレーフェスといえば完全に神田、下北沢スタイルのイメージが定着しており、これをカレーフェスの「第二世代」と定義したい。
おわりに
これ書いていると、下北沢カレーフェスティバルに行きたくてたまらなくなってしまうよね💦
ということで、今回取り上げた神田、下北沢、武蔵小杉のインフォメーションでも勝手にしておこう。
神田カレーグランプリはスタンプラリーが既に開催中で、12月15日まで。今からならまだ全然マイスター狙えるから興味ある人は参加してみて💙
小川広場でのグランプリ決定戦は11月5、6日だってさ。
下北沢カレーフェスティバルは現在開催中で、10月31日まで。毎回2週間ほどだったので、今回は異例の長さ。
コスギカレーフェスは現在難航しているものの、年内の開催を目指して協力者を募集しているので、お近くの方やコスギカレーフェスに協力したいという方は是非名乗り出てね。
それじゃあバイバイナマステ💛暑寒煮切でしたっ✨