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仕事を辞めたいと思ったら「辞めさせまい勢力(頭)」が襲ってくる

1月3日に、「将来の理想の自分」と「今の自分」がかけ離れているコトに気づいてから、それはもう色々なことが起こった。

私の頭は「絶対に辞めたくない!」と思っていた。会社は明らかにこれまでの会社の中で最も居心地が良く、ヒトxモノxカネに恵まれた最高の環境だと「頭が」分析していた。

でも、心は明らかにこのままだと後悔する人生になる、なりたい自分になりようがないと、警鐘を鳴らしていた。

完全な左脳人間を自負していた私は、当然長い人生「頭」の指令に従って、論理的で間違いない人生を歩んできたわけで、心の声を聞いたのはこれまでの人生で夫を選んだ時くらいだった(「頭」で選んでいたら絶対に夫は選んでいないと思う…笑)。

まさに、「辞めさせよう勢力(心)」と「辞めさせまい勢力(頭)」が色々なコトを仕掛けてきて、私は1人で大混乱に陥った。
おそらくその私の大混乱に気づいていた人は夫くらいだと思う。

「辞めさせまい勢力(頭)」その1は、上司だった

上司は私をものすごくかわいがってくれていた。年齢こそ近いものの会社でのキャリアが長く自他共に認める「島耕作」系の彼は、漫画に描かれるようないい上司だったと思う。
プライドが高く、堂々と仕事ができる人として振る舞うちょっと格好つけなところはあるが、部下にはほどよくプレッシャーをかけ、協力的で、しんどそうな時には声をかけたりお菓子を差し入れてくれ、ほどよく弱音を吐露し、プライベートなチャットを日常的に送ってくるかわいらしさもある人だったと思う。

そんな彼が年始から度々「今年も一緒にがんばろう!」という仲間意識を様々な形で伝えてくる。

うまく言えないけれど、彼の人間らしいアップダウンというか、弱音と強気の波みたいなものの「揺れ」への共感と情、頼りにされている実感は、まぁまぁな「辞めさせまい勢力(頭)」になっていた。

「辞めさせまい勢力(頭)」その2はリーダーとしての「仕事上の責任」だった

年始から、私のチームに新たにベテラン社員が異動してくることになり、私のチームは6人になった。

その部下は元々退職を申し出ていた。会社としては辞めてほしくない人材だったので、引き留める策として私の下に異動させることにしたのだった。

私もその部下の人柄や仕事を信頼していたし、せっかく辞めることを思いとどまってくれた部下が新しいチームで軌道に乗るまで責任を持って面倒を見なくてはと思った。

「その部下が仕事に慣れるまで」という責任感は私の「辞めさせまい勢力(頭)」として結構強力だった。

また、私のチームの女性が1人産休・育休を控えて働いていた。
一生懸命働き、仕事に決して穴を開けない一生懸命な彼女を最後までサポートし、無事に産休入りさせなければという気持ちも私の「辞めさせまい勢力(頭)」の1つだったと思う。

「辞めさせまい勢力(頭)」その3は「仕事上のトラブル・問題」だった

また、様々なトラブルも発動した。

まずは、最も私にダメージを与えた私の部下に対する他部からのパワハラ事案である。恥ずかしいことに、私は年始の部下面談の際に告白されるまで、その事実に全く気づいていなかった。

聞けば、他部に最近入社してきた10歳以上年上の女性部長から、ずいぶんとひどい言葉を言われ続けて部下は体調不良に陥っていた。

私はその件について気づいていなかったことにものすごい責任を感じ、この事案を早急に解消すると決めて、話を聞いた日にその部下を該当業務から外した。

部下はそこから体調不良の原因と対策を究明するために度々仕事を休んだり、休職を検討するようになり、「その部下が無事に業務に戻るまで」は辞めるわけにはいかないと強く思うようになった。

この件が一番「辞めさせまい勢力(頭)」としては強力だったと思う。

その後もまた別の部下が出向していた業務先で嫌がらせを受けたと相談してきたりして、対応に追われた。

部下たちが健やかに仕事ができる環境を整えること、はいつの間にか私の必達事項となり、私の「辞めさせよう勢力(心)」を大いに阻んだ。

きっと、頭で「辞めたくない!」「辞めるべきではない!」と考えていたことが、次々と「辞めない理由」を生み出していたのだと思う。

2024年2-3月のできごと。

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