初LIVEを終えて。
7月1日、KYOHEI YAMAKAWA 1ST SOLO LIVEを終えた。
内容は前半1時間トークショー、後半1時間は歌のLIVEだった。
演劇を始めてもう10年以上経って出演した公演も60以上あるが、トークライブも歌のライブも初めてのことで、ちゃんとやり切れるかドキドキもんだったが、何とかやり通すことができた。
今回のLIVEを持ちかけてくれたのは、僕の歌の師匠である伊藤靖浩さんであった。
3年前から伊藤さんに歌を習っていて、そろそろLIVEやってみたら?と持ちかけてくれたのだ。そりゃあ、いつかは何らかの形で披露したいと思っていたとはいえ、今までお芝居しかやってこなかったのに、いきなり歌だけライブなんて成立するのかしら?と不安を覚えたら、じゃあ前半はトークライブで良いんじゃない?という提案もしてくれた。そう言われて、そうか、そんな形もアリなのか、と具体的に企画を考えられそうな気がしてきて、前半はピーチについて振り返るような内容が良いな、と思った。話し相手に誰が良いか、と考えた時にパッと思いついたのは島田雅之さんだった。
島田さんがパッと出てきたのは直観的だった。でも何で島田さんが出てきたかといえば、ピーチ常連の中で一番感覚的に友達に近いからだと思う。
メンバーの2人やDJ Bokky、初期から出てくれているノリさん(三宅法仁さん)やお園さん(園田シンジさん)は僕が小劇場駆け出しの頃に出会った先輩達で、その時の先輩となると尋常じゃなく巨大に感じるので、その時の緊張感が無意識下に残っている。その他のピーチ常連陣は、僕にピーチのメンバーとしての自覚が生まれてから出会っているため、ピーチに出てくれているお客さんと迎えるホスト側としての緊張感がうっすらとある。明確にある緊張感ではないが何となくある気がする。
ピーチ常連陣の中で唯一、島田さんはPeachboysで共演する前に別の団体で共演したことがある人だ。
小劇場である程度経験も積んで役者としての自覚が出てきた状態+客演同士で立場的に気楽なポジション、という状態で島田さんとは初めて共演したので、その時はとにかく稽古場でも楽屋でもくだらないことを言い合い笑っていた覚えがある。そんな初対面の印象なので、島田さんは10歳以上離れている大先輩にも関わらず、友達のような感覚が強いのだった。
そんな友達のような島田さんを迎えて、ピーチのことについて振り返るのは、初めてのライブに相応しい企画に思えた。ソロLIVEというのは僕の単独企画ということになるが、僕のファン≒ピーチのファンみたいなところがあるので、いきなり歌で突っ走るよりピーチのことに触れた方がお客さんも入りやすいだろうということ。また、先日Peachboys最終公演を最高の形で迎えられたとはいえ、まだまだ終わり切れない気持ちがどこかで残留しているから、どうにかして昇華していった方がピーチな人々には良いだろうということ。ピーチを軸に活動していると公言し続けてきた僕、山川恭平がどんな気持ちで今後やっていくつもりなのか、話していった方が歌のLIVEにも繋げやすいということ。これらの条件をクリアできるトークショーになる気がしたので、自分は俄然イケる気がしていた。島田さんはずっと不安がっていたけど。
困ったら10年分ある思い出話でもすれば良いから1時間ぐらいどうにでもなるだろうと思っていたので、トークに関しての不安はほぼ無かった。
僕の不安は断然、歌の方である。
やはりLIVEなので、歌うにしても全曲暗譜して挑むことに決めたのは良いが、これがなかなか難しい。これまで舞台の公演のために色んな台詞を覚えてきたのだから、歌だって覚えられるだろうと思っていたが、微妙に勝手が違うのであった。
一度スタートしたら、その曲が終わるまで絶対に止めてはいけないという感覚。時間芸術としての有無の言わせなさ。自分の意思よりも絶対的な楽譜の支配力。自分だけのパワープレイで乗り切ることは出来ない、その場に存在する全ての”音”と調和して音楽に成らなければいけない繊細な集中。それが途切れたら一気にスベるという根源的恐怖。それらを抱えながらも何でもないフリをして歌い切らなければならないのである。
あと単純にマイク使って歌うのムズい!マイクは集音方向が決まっているので自分の声を上手くマイクに集められるようにコントロールしなければいけないのだが、ムズい!常にマイクの丸部分に対して垂直に、2センチぐらいの距離を保たないといけないが、逆に声を張る時は少し離さないといけないし、出したい声に合わせて顔の角度を上げなきゃいけない時はそれに合わせてさりげなくマイクも角度を変えたりとか、もうこんなモン何回もやって慣れていく他ないのだが、そんな細かい練習をする暇もなくLIVE当日を迎えたのだった。
まぁもうそんな感じで、自分なりに出来る限りの準備はしたけど、やってみないとワカランことも多いので出たトコ勝負じゃい!と思って挑んだら百戦錬磨のゲスト2人、島田さんと伊藤さんの方が何故か緊張していたので、逆にこちらの緊張はほぐれたので助かった。
特に第2部ゲストの伊藤さんは、僕も見たことがないぐらいアガっていた。本人曰く、“僕が知ってる(音楽)LIVEの空気じゃない”と感じたらしく、物凄いピアノが弾きづらかったとのこと。多分、音楽のLIVEは普通、お客さんはどんな素敵な音楽でうっとりさせてくれるのかしら…という期待感で満ちているのだと思うけど、前半でたっぷりピーチの話をしたお陰で何が起こるか分からないけど何かオモロいことが起こるんだろう!というワクワクを求める空気が漂っていた。簡単に言えばPeachboysを観に来たお客さんの空気になっていた。だから、僕としてはやりやすかったけど、伊藤さんにはやり辛くさせてしまってちょっと申し訳なかった。
でもそのピーチっぽい空気、何が起こるか分からないけど何かオモロいことが起こることをお客さんが期待してる空気は凄い好き。その空気に対して真っ向から歌で勝負するというのも初めての経験で物凄く楽しかった。
僕がPeachboysで好きだったのは、出演者の全員が自分の持てる技術の全てを注ぎ込んでお客さんの期待を超えていくところで、芝居と歌で形は違えど、高まってる期待値を今回は歌で超えることが出来たように感じた。
というか、ほとんどのお客さんが歌LIVEの部分はもっとオフザケでくると思ってたみたいっすね。
お馴染み反町隆史「Forever」から始まったので、最初は油断(?)してたみたいだけど、J-POP→洋楽、ときて後半のミュージカルはガチじゃん!となったみたいです。
ガチで魅せられて良かったです。
トーク→歌のパッケージングも良かったので、またこの形でもやりたいし、今回は平日だったので次はもっと皆が来やすい土日とかでもやりたいですね。
今後のことは何にも決まってませんが、もっと歌も上手になりたいです。
配信も今月の17日頃にやる予定なので、是非買って観てください。上手くなるためにはレッスン・練習、そのためには時間とお金が必要なのでございまし。応援チケットなんてものも作るので是非ぜひ。。
宜しくお願いします。
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