題詠「休む」
休むとは『けいおん！』を流し見ることそこがラブホテルだったとしても
休んだ分ゴールから離れると思ってる人 僕はなにもいえない
よく見たら閉店かもしれないので臨時休業の貼り紙 見ない
基本的に海は汚れる場所だけど休むにはちょうどいいと思った
休むのが時間の無駄だと思ってるきみを邪魔したくてしかたない
なぜゲームガールじゃないかを考えた各地を回って考え抜いた
夏休み アケビを見つけた少年が日記とあすけんにアケビと書く
一息に平家物語をそらんじたおまえに言うことはもうない
休ませず四回戦にもつれ込む なんで戦にたとえるんだろ
驚愕の出席日数不十分裏で世界でも救ってるのか
「家が燃えたのです」それでも会社には来なさい僕は君に会いたい
こっこいつ真実の愛を知ってるぞ話にならねえ休もうぜもう
空気を掻き分けている掻き分けて何にも無いのを確かめている
コーヒーをうまいと思ったことがない話を聞くかいコーヒーもある
うまくないお茶菓子を食うお茶菓子がうまくないことに感動しつつ
「やっと休肝日だ今日まで疲れたな」それが最後の言葉であった
合計金額を言ったらパッタリと倒れてあんな安らかな顔
池沢佳主馬の同人誌を読むので忙しいから休む暇はないんだ
約二千二百日不登校だったノー勉で高校生になった
憩うためのものだからその長椅子で僕を殴るのをやめてほしい
四時間家で身体を整えろ最初の一時間が勝負だ
ネトフリは君の仲間じゃない君だけが君を休ませてあげろよ
食休みとったことないからつまり食休まずをやってきたんだ
四分半と三秒休符の曲があり私もそれを擦った一人だ
物凄い顔で四分三十三秒を聞いてる人を見ている
「もういい」と誰も言ってくれないからホッチキスの芯こんなにあるよ
官僚は休みヶ関というジョークを案外言わないんだなぜなら
眠れすぎてしまわないよう床で横になる先人に学んだ技術
ものごころついた瞬間女装男子になり風呂に入れなくなる
変なこと言ってたかもって気分で入った露天風呂新鮮で
がんばってるよ一人も言ってくれないよがんばってないからかな
でかい銅鑼を鳴らして消灯の時間を伝える人がいたかもしれない
群像短歌部に投稿した短歌です。
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