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音楽体験の忘備録②

名盤と呼ばれるアルバムの中には、耳が肥えていなければ、一度聴いただけでは理解が難しいものがある。
よく名盤ランキングなどでも取り上げられているビーチボーイズの「ペット・サウンズ」がその代表だろう。「狂気」なんかも、どちらかといえばそそうかもしれない。私も正直、ペットサウンズは最初聴いたときよく分からなかった。だから無理に理解しようとせず、聴くのをやめた。

20代も半ばになると、王道のクラシックロックを制覇しつつあった私は、ウエストコーストやファンク、グラムロックへとジャンルの幅を広げていった。特にハマったのは、イーグルス・ドゥービーブラザーズ・プリンス・ロキシーミュージック・キンクス・フリートウッドマック・スティービーワンダーあたりか。
特にロキシーミュージックは「アヴァロン」「サイレン」にかなりハマった。泥臭いロックも嫌いではなかったけど、幻想的な感じのサウンドに魅かれることが多かった。目を閉じて聴いていたら、どこか異世界に連れて行ってくれるようなサウンドが好きだ。キンクスは元祖オルタナと言われている。それについてはよく分からないけれど、なんだか聴けば聴くほどハマっていく不思議現象が起きて、一時期はキンクスしか聴いていない時期もあった。
この頃、私がハマらなかったものをあえて挙げると、フランクザッパ。セックスピストルズなどのパンクバンド。ザ・フー。ブラックサバス。ヴァンヘイレン。ボブディラン。そのあたり。誤解しないでほしいのだけど、決して嫌いな訳ではなくて、ナゼかハマらなかったのだ。いつかハマるときが来るかもしれない。

さてそんな感じでどんどん耳を成長させていった私は、もう一度、「ペットサウンズ」に挑戦した。あれから手をつけていなかったけど、もう一回聴いてみようと。一曲目からもう違った。な、なんだこれは・・・すごい。ペットサウンズを聴いたポールマッカートニーが、サージェントペッパーを完成させた話という話は有名だが、そのことにも合点がいった瞬間だった。
理解できるようになると面白い。そう気づいて、もっと色んなジャンルの音楽が聴きたくなった。ここでまだ、ほとんど足を踏み入れていない領域があった。ジャズと、フュージョンである。

父が持っている膨大な量の音源の中には、ジャズとフュージョンも網羅されており、私は「その音源全部ちょうだい」とSDカードでもらっていたので、手をつけていなかっただけで、聴こうと思えばいつでも聴くことができたのである。
そろそろ、聴いてみるか。まずはスティーリーダン。ウェザーリポート。リターントゥフォーエバー。すぐにハマった。先にフュージョンから聴き始めたのだが、ディスクガイドを読んで、フュージョンというのはジャズの人たちが創ったジャンルだと知る。なにやら、マイルスデイビスという人がキーパーソンらしい。
いちばん最初のフュージョンの曲というのが、ウエスモンゴメリーがビートルズをカバーした「アデイインザライフ」だそうである。ここでもまたビートルズ。影響与えすぎやん。。。
フュージョンの沼はかなり深かった。聴きたいものがありすぎる。そして、フュージョンって日本人が結構やってたんだと知る。カシオペア?こんなバンド日本にいたんだ!すご!!ん?高中正義。この人オカンが好きな人や。ライブ連れてってもらったことあるわ。ギター一本で、テレビにいっぱい出てツアーしまくってるなんて、かっこよすぎる。。

ということで、未だフュージョンとジャズの海を航海中のまま現在に至ります。ジャズはまだまだ勉強中。もっと色んな事細かく掘り下げたら色んなエピソードがあると思うので、忘れたくないやつをまた投稿したいなと思います。ここまでお付き合い頂いた方いたら有難うございました。




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