ビートルズを巡る旅①
2013年、ポールがアウトゼアージャパンツアーで日本に来てくれた年である。仕事の関係で、1カ月ほど有休消化でヒマな期間があった。これはチャンス、ビートルズを巡る旅をしようと決めたのである。
イギリス旅行の数日前がポールの大阪公演だった。結果的に、ポールのライブを見に行った余韻が冷めやらぬうちにイギリスへと旅立つことになり、最高の旅になった。ちなみにイギリスからはそのままスペインをまわる二か国縦断の旅程だった。
飛行機がイギリスの上空まで来たときに窓から見えた景色を私は一生忘れない。ここが、あの、ビートルズを、ストーンズを、ツェッペリンを生んだイギリス・・・!!!イギリスの街並みは屋根が茶色い煉瓦?の家がずらっと並んでいて、カワイイなと思った記憶がある。
ヒースロー空港にたどり着く。高まる鼓動。行きたいところは決まっている。ドキドキしながらタクシーに乗り、まずはホテルにチェックインだ。
タクシーの運ちゃんもホテルマンのお兄さんも「これが英国紳士・・・!」というような絵にかいたようなザ・ジェントルマンだった。まずそのことに感動する。町の中を走る2階建てのバスにも、赤い服の近衛兵にも、目に映るすべてに感動だ。
ホテルで荷物を下ろしたら、その日はもう夜だった。とりあえず、うろちょろしてみるか。歩いて数分ほどのところが、ロンドンナショナルギャラリー(有名な美術館)のある広場だったので、その辺を歩いてみた。すると聴きなじみのあるメロディ・・・ストリートミュージシャンが「Come Together」を演奏していた。ウワー!!さっそくビートルズ!!しかも、めちゃくちゃかっこよい。結構なギャラリーがいたから、有名なのかもしれない。その場を離れたくなくて終わるまでずっと聴いていた。
翌日。まずは、アビーロードだ!!地下鉄を使ってアビーロードがある最寄り駅を目指す。その途中、あの有名なメリルボーン駅にも寄ってみた。正直に言うと、このへんはさほど感動がなかった。アビーロードは観光客が写真を撮ろうとずらりと列を作っていて、通行する車は迷惑そうだし、なんだかなぁという感じだった。写真のイメージと現実は、ちょっと違うなぁという感じ。アビーロードスタジオは外から見るだけだったが、ほー、ここがそうか~ここで数々の名盤が生まれたのか~と少し感慨深くなった。
時系列をもう忘れてしまったのだが、滞在中の天気のいい日に、ロンドンで有名な公園ハイドパークを散歩していたときのこと。
遠目から見てもかなり小汚い髭面の男二人組がこちらに向かって歩いてきた。だがよく見ると、それはイギリス伝統のモッズファッションであることに気づく。(かなりボロボロだが)おお・・・と内心ビビりながらも、平然を装い歩いていたら、一人の男が「What time is it now?」時間を尋ねてきた。歯がほとんどない上に、めちゃくちゃ臭い。染みついたヤニと腐ったぞうきんが入り混じったような匂いだった。私がスマホで時間を確認し伝えると、ニヤッと笑い、「仕事に間に合わないな」というような事を言って去っていった。絶対ラリっている。コカイン?ヘロイン?LSD??まるで70年代からタイムスリップしてきたような二人組だった。
ハイドパークにはそこらじゅうにリスがいるのが可愛かった。
さて、ロンドン市内は3日ほどの滞在だったので、大英博物館・ロンドン塔・ナショナルギャラリー・バッキンガム宮殿など名所を回りつつ、アルバートホールなどの音楽関連の場所も行ける場所は訪れた。(ナショナルギャラリーはなんと入場無料だったので、三回くらい行った記憶がある。笑)
ロンドンはかなり安全だ。皆親切だし、ほとんど怖い思いはしなかった。一度だけ、夜の街の写真を撮りたいなと思い歩いていたら、黒人に話しかけられ、かなりしつこくついて来られたが、「very sorry!!」の一点張りで逃げ切った。
それから、ゴハン問題はかなり大変だった。本当は、パブやレストランなども行ってみたかったのだが、女一人旅で入る勇気もなく、昼間のカフェにしか入れなかった。カフェで食べるサンドイッチなどの軽食は正直美味しいとは言えず、コンビニやスーパーでお惣菜等をテイクアウトしてホテルで食べたりもしたのだが、言っちゃ悪いが本当に美味しくない。
そうだ。あそこなら、まだ少し美味しいものがあるだろう。超有名百貨店ハロッズのいわゆるデパ地下的なところで、ミートパイ?的なものとサラダを買って食べた。これが高くてまたびっくりした。結果、味は・・・日本のスーパーのお惣菜と同レベルだと思った。なぜイギリスはゴハンがまずいのか?この旅行ののちに調べたことがあったと思うけど、もう忘れてしまった。
でもそんなことはどうでもいい。
数々の名盤を生み出してくれたイギリスという街を、直接肌で感じれたのだから。私はUKロックとその文化が大好きなのだ。USも好きだけど、UKのほうがたぶんすき。なぜイギリスからこんなにも数々の有名なアーティストが輩出されたのか、この旅で確かめに来たのだ。その答えは・・・
次回、リヴァプール編に続きます。
読んで下さった方、本当にありがとうございます。