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ツアーバスに乗って不登校を思う

ツアーバスで不登校を考える。

母と旅行に行きました。
彼女の大好きなツアーで3日間。

行程が送られてきて、何も考えずに
すべて手配されていて、
乗っかるだけの旅行なんて
小学校の修学旅行以来かも、と思う。

中学校でも丸一日自由行動が
あったからね。

非効率な移動もかなりあるし
泊まり先のレビューも今ひとつだけれど
高齢の彼女と行くのには
良いのだろうな。

これも楽かも。

…で、結果、ものすごく疲れましたよ。

確かに何も考えずに
言われた通りの時間に
バスに乗って集合すれば
すべてOK。

行きたいところには行けたし
お昼は自由だったし
宿もなかなか良かったのです。

何が疲れたか、って
決められた内容に従って行動すること。

ここで降ります、
20分後に戻ってきてね。

ここにいられるのは80分間ですよ。

この号のみなさんはとても時間に
正確なので優秀ですね、ありがたい。

もうひとつの号車はね、
回るところは同じなんですが、
回り方が違います。
今日行ったから昨日より暑くて大変
だったみたい。
具合の悪い人も出ちゃってね、
こちらでラッキーでしたよ。

帰りの新幹線まで時間ありますけど、
変更できないのでここでしばらく
お待ち下さいね。

ああ、アンケート書いてくださいね。
またぜひお会いできるのを
楽しみにしていますよ…。

運転手さんもガイドさんも
感じの良い人たちだったし、 
同じバスの人たちもそうだったのに。

この息苦しさはなんだろう、と
考えて、そうだ、と思ったのは

「学校」だ。

それも小学校か中学校。

うーん、不登校の子たちはこれに
耐えられないのかも。

親もガイドさんの肩ばかり
持たずに、乗る側の気持ちを体験すると
良いのかも。

でもこれで心地良いひとの方が
多いのかな。

バスに乗ります、と決めたら
勝手に割り振られ、
運転手とガイドがつき、
彼らと彼らの雇い主が決めたところに
彼らの決めた時間通りに
連れて行かれる。

楽しい時間もあるし、
やりたくないこともある。

メンバーと仲良くなって
とても楽しく過ごすこともあれば
ひとりきりで座ることもある。

決められた行動には従うこと。
言われたことはきちんとやること。

自分のやりたいことばかり
やるのはいけませんよ。

もうバスを降りたいと思っても、
降りたら二度と乗れないかもしれない。
もうどこにも行けないかもしれない。

降りてはだめ、乗っていなさい、と
言われる。

目的地まで着くと、次のバスが
待っている。

何台かバスに乗っているうちに、
運転手やガイドの言う通りに
よくやっていると、
次は座り心地の良さそうなバスに
乗れることに気付く。

乗ったバスによって、
次に待っているバスが違うことが
わかってくる。

とっても速く走る銀色の
バスを見たこともある。

でも、もう嫌だ。

バスを降りてみたら、
他にもたくさんのバスが走ってた。

それに乗ってもいいし、歩いたり
自転車に乗ったり、
かわいいクルマで走っている人もいる。

スポーツカーで飛ばしている人も
いるし、
船に乗っている人も、
飛行機で遠く遠くに行く人もいる。

もちろん、バスに乗っていたほうが
失敗はないのだろう。

でも、銀色の高速バスから
飛び降りる人も見た。

無理やり乗らないで好きなものに
乗れば良かったのになあ。

選択肢はいろいろあるし、
実は、少し休んで元のバスに乗ることも
できる。

ツアーだっていろいろあって
全部決められているのもあれば、
やたら自由なのもあるし、
すべてを自分で手配したっていい。

最近は緩めのバスツアーもあるようだし、
とにかく自分で決められるんだ。

↑これも不登校増加の一因とも
言われているようですが。

ツアーバスでかつての息苦しさを
思い出し、
もっと早く思い出せれば
子どもたちによりよく寄り添えたのかも、
などとつらつら考えたり
したのでした…。

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