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【寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!】
ねぇみんな!
どうする?ある日、あなたの町の一角に突如、こんなテントが立ってたら?
そして、こんな夢の世界が目の前にあって、中を覗かずにいられる人がいたら、私は会ってみたい。
「ピエロックが来るんだよ(名前を2回聞き返した)」と、お友達から聞いた時、”どうやら面白そうなことになりそうだぞ”と予感がしたので、休みの日の朝、車を飛ばしてその小さな町に、時間よりもうんと前に到着した。
そしたら、あったあった!
まだ人影もまばらな会場の一角に建ったテントに、吸い寄せられるように近づくと、ラッキーにも、小さな女の子が、中を覗いている。
これはチャンスだ、と思い、後ろから、「ねぇ、どう?何か見える?」と小声で話しかけてみると、振り返って、「うん見えるよ。」と同志。
場所を交代してくれたので、そーっと片目で覗くと、いたいた!お兄さんが笛を演奏してる。
素敵な日本の音色。サーカスって聞いてたけど、なんだか日本のお祭りみたいだ。
そこに置かれた味のある木の椅子といい、優しい色合いの舞台に青い空を飾る旗といい、おっと、これ以上は言っちゃいけないね!
と、振り返ったところで、「キョーコさん?」と声を掛けられる。
そこには同じ町に住む仲間が立っていた。
なんと、彼女のお友達が公演の主催者さんで、彼女も遊びに来ているらしい。
という流れで、私も自動的に皆さんのテントにお呼ばれし、ありがたくもおもてなしを受ける。
一気にファミリー感が広がる。
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ワクワクの予告の後、始まった公演は、子供向けだと思いきや、思いっきり心を鷲掴みにされる内容だった。
捩れるほどお腹を抱えて笑ったの、久しぶり。
お隣の、お洒落な爪の、綺麗な女性も、何度も歓声を上げて笑ってた。
見れば見るほどに、硬く緊張していたハートがほぐれて、温かい気持ちが胸いっぱいに広がるのが自分でわかった。
あぁ、本来芸能って、こういうことだよね。
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若い時から、たくさんの舞台を見てきたけれど、ここまでストレートにメッセージが伝わってくるーそれでいて、心が温かくなるーものはなかったように思う。
絶望の終焉。
取り戻せる力を信じたい。
そんな風に思わせてくれた美しい公演だった。
近くの人も、遠くの人も、あと何回か北海道で公演があるようなので、是非見にきてね。一緒に行きたい人は声掛けて。
8月2日から4日は室蘭にて。
https://muroranchuou.jimdofree.com/
今年は、いつもになく楽しい夏の予感。笑