老いるということ
帰国して以来、色んな方から差し入れを頂いたり、草刈りや、古くなった家のドア修理を助けて貰ったり、本当にたくさんの方に助けられて、感激の日々を送ってる。
がそんな中で、気になることがある。
それは、「親の高齢化問題」。
私は比較的早めに両親とも亡くしたので、以来気が抜けた、というか、がっかりした、というか、心配する肉親がいなくなるということが、これだけ自分に大きなインパクトを与えるとは思ってなかったので、今は、自分に与えられた「おまけの時間」だと思ってる。
そして、親が健在な人を見ると羨ましくて、機会があれば、友人の親に勝手に会いに行ったり、話をしたりするのだが、今回帰国して以来、実に多くの周りの友人が、親の高齢化に関する心配を抱えてることに気付く。
そしてふと思った。
日本って、認知症の人、多くない?高齢化社会だから目に付く?それとも、ストレスの多い社会だから、認知症になりやすい??
急に気になった私は、ラテン圏のお友達に聞いてみた。
「ねね、周りに認知症のお年寄りいる?」
ラテン圏は、家族の絆が強いので、親が歳とって、施設に預ける、という話はあまり聞かない。
一時期私も、Casa de los abuelos(日本で言うところのデイケアサービス)に折り紙ワークショップで通ってたけれど、皆、色とりどりの綺麗な服に身を纏った元気の良いお年寄りが、楽しそうに歌ったり踊ったりしていたけれど、認知症っぽい人は見かけなかった。
友人曰く、(彼女の住む国では)「家族で面倒見るのが普通だったり、おばあちゃんがその家を仕切ってて、孫たちが手足となって使われるイメージ」だそうだ。
ということは・・・大家族の一員として役割を与えられてて、日々、我慢せずに言いたいことを言って暮らしてたら、認知症にはなりにくい?
アジアの後進国に住むお友達にも聞いてみようかなと思ったけれど、その前に、自分でデータを探してみた。
それがこれ。(62ページから)
https://www.alzint.org/u/WorldAlzheimerReport2019.pdf
それによれば・・・
1.認知症はどの国でも起こりうる。
ストレス社会、そうでない社会、先進国、後進国、あまり関係がないみたい。
2.本人が行きたがらなくても施設に行かせる率
日本は標準より少し多め。後進国は施設に送らない率が、予想通り高い。
3.認知症者に対するコミュニティサービスの整った国
先進国は整った国が多い。(日本も含まれる)。そして、本当かどうかはわからないけれど、中国や台湾、ベトナムが高かったのは意外。
4.認知症者が適切な対応を受けてない国
日本は標準より高い。→高齢化社会だから追いつかないんでしょう。
数字だけでは、わからない部分もたくさんあるけれど、日本は、平均年齢も、ダントツ高い。今後、どんな対策が取られ、個人としてどのような準備が必要になってくるんでしょうね?
個人的には、出稼ぎ国としては不人気な日本に、外国人ヘルパーさんとしてやってくる人材を獲得するには、それなりの財力や、語学力が必要となってくるように予測します。
そして、それと同時に何よりも大切なこと。それはケアする側の心のメインテナンス。
心配してもどうにもならないことは、神様にお任せする。
自分の健康をまず第一に。
また気付いたことがあったら書きたいと思います。