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京都ってところはさ。 #4

京都の夏はとにかく暑さと湿気との戦い。梅雨の時期は涼しいクーラーの効いた部屋から一歩も出たくない!と毎日思いながら渋々出かけるという日々の繰り返し。ここ数年は暑いというか熱いというのが正しいような気がする、そんな夏が今年もやってきました。

どんなに暑くても熱くても京都人とって夏は忙しい季節。6月の末には和菓子職人さんは夏の和菓子「水無月」作りで大忙しだし、30日には市民も観光客も「夏越しの祓え」で茅の輪を区切り上半期の厄を払い、残り半年の息災を祈願します。そして7月に入ると日本三代祭りの一つ、祇園祭が始まります。

主にニュース等で取り上げられるのは17日の山鉾巡行ですが、祇園祭は7月1日の「吉符入り」から31日の「疫神社夏越祭」まで丸っと1ヶ月行われる八坂神社の祭礼です。とはいえ、市民もこの期間にいつどんなことが行われているかを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

祇園祭は疫病怨霊を鎮める祭礼の「御霊会」が起源。祇園御霊会と呼ばれ、869年に全国的に疫病が流行した際に退散を祈願し、矛を当時の日本66カ国にちなんで立て、牛頭天王を祀ったのが始まりです。

このような起源があったので、コロナが流行り出した数年前、鉾町ではこういう時こそ祇園祭を!という声が多く出ていたようです。ですが祭りを行うと多くの人が集まってしまう上に、時期は湿気の多い梅雨。当時は鉾町の方を始め、京都市民は複雑な思いを胸に祇園祭の開催を諦めたのです。

その後数年は、鉾は各鉾町により伝統の継承もせねば!ということで立てられていましたが巡行は行われませんでした。ですが、今年はやっと鉾巡行が先祭りの17日、後祭りの24日に行われることが決まりました。やっと京都の夏らしさが帰ってきた!という気分です。

今年は祇園祭を本来の「祭礼」として分をわきまえ、真摯に向き合ってみたいと個人的には思っています。勿論、宵山の出店なんかも楽しみにはしていますけどね。

そんな祇園祭にお出かけの際は是非「御宿つむぎ」でご宿泊を!実は徒歩でも祇園祭に繰り出せちゃう距離に位置していますよ!


拙い文章を読んでくだりありがとうございます。細々と描き続けられたらいいなと思っています。