見出し画像

プレ皇室研究: 葦原の中つ国の理由

よく古代史で日本について「葦原の中つ国」といいますが、実は、この葦には特別な秘密があります。
現代では、たとえば古民家の屋根を葦でいろいろ茎の部分を屋根に葺いたり、すだれみたいなのに使ったりしましたが、古代においては、葦の根本には「鉄」ができます。

鉄成分が葦の根のところに固まってきまして、スズというのになります。ちょっと丸いもので、鈴なりのスズです。丸いと言ってもちょっと細長いです。


この方の説明がうまいです。引用します。
鉄分の多い水辺で育った葦・稲・薦(こも)・茅(かや)の茎周りには、鉄分が徐々に固まって筒状のスズができる。スズ(鈴)は褐鉄鉱ですから鉄の原料となります。砂鉄よりも低い温度(900度)で還元でき、砂鉄に比べると品質は悪いですが、野蹈鞴でも鉄を作る事ができるというメリットがあります。用途は限られ、矢じりなどに使われます。
 野蹈鞴(野焼き、露天蹈鞴)を行なうには、スズの付いた水辺の葦などを引き抜いて山積みにします。乾燥してから火をつけて燃やす。そうすると葦は灰になり、茎についていた鉄分が残される。または、葦の茎についた鉄分の塊りを取り、蹈鞴で鉄をつくる。
 水辺の葦などを引き抜いて山積みにすることから、「山」の枕詞は「あしびきの」になりました。
    あしびきの 山鳥(やまどり)の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む 
       柿本人麿
 
 日本列島は火山噴火による砂鉄(磁鉄鉱)が多いですから、山・川・浜の砂鉄を鉄穴流し(かんなながし)で採取し、炉の中に木炭と砂鉄を交互に入れ、火をつけて密封し炉内を高温にします。そして、ふいご(吹子、鞴)を使って炉の内部に風を送り込み、温度をより高くして酸化還元のスピードを早めます。木炭に酸化鉄の酸素を化合させて鉄を作り出すのです。」

この人のブログに写真がのっています。薄茶色の塊です。


先日、伊弉諾は朝鮮半島南部から、鉄の半製品を九州、瀬戸内海に運んでいて、要するに「鉄の道」の貿易あるいは物流をしていたわけです。
後の時代には、神武天皇は水銀鉱脈狙いで、大和水銀のある奈良に移住します。途中では広島や岡山で、水銀を掘って軍資金にします。可能であれば、他の鉱物も入手していたかもです。

つまり、皇室・大和王権は、鉄だの、水銀だのの鉱物ビジネスのプロだったのです。ついでに、絹や稲も作るのが得意です。親戚や取引先にそういう技術を持っている人をファミリービジネスに抱え込んでいたのでしょう。

というわけで、皇室が大国主が治めていた葦原中つ国を狙っていた、あるいは、そのような名前で狙ったのは、葦の鉄もほしかったのかもしれません。
まあ、対馬の貿易ルートが台風とか、戦乱とかで通れない場合は、国内産出のでしばらくごまかさないといけないので、ほしいと思っても不思議はないかなあ?って思います。コメも取れるでしょうし。

あ、宝賀先生だ。うーん、頭がいいけど、ここではどうかなあ??? わからんですな。


いいなと思ったら応援しよう!

KyoKannazuki21
AI,脳科学、生物学、心理学など幅広く研究しております。 貴重なサポートは、文献の購入などにあてさせていただきます。 これからも、科学的事実を皆様に役立つようにシェアしていきたいと思います。 ありがとうございます!!