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キャステインググループ「New Paradigm casting - The future of entertainment」を立ち上げた理由(前)ーなぜ「外国人案件」「海外案件」をあえて多くしているのか

今までの記事はエンタテイメントの世界のパラダイムシフトやグローバリズムといった割と一般論に近いことについて述べてきました。

そろそろ私が管理人をしているキャステイング情報のグループ

「New Paradigm casting - The future of entertainment」

について述べたいと思います。

残念ながら現行はFacebook内で検索がかからない「秘密のグループ」にしております。従ってお友達等に招待をされない限りこのキャステインググループを見つけることはできません。

なぜそうしているのかについて述べる前に、そもそもこういうグループを立ち上げたきっかけは、もはや皆さんお忘れになっているかもしれません。mixiというソーシャルネットが昔あり(一応今もありますが...)日本国内でのソーシャルメデイアの草分けであり黎明期にインターネット内での新しいコミュニケーションの形として大きく拡大していった経緯がありました。

そしてその中に音楽家、アーチストの「お仕事募集、オーデイション」の情報に特化したコミュニテイが存在しました。このキャステインググループはそれをモデルにしております。

しかしmixiは初期は招待制でしたが途中から誰でも参加できるようになり、そこから残念ながらmixiのいい面がなくなってきました。

特に当時のmixiには「商用利用の禁止」という項目があり、それを盾に「お仕事募集、オーデイション」のコミュニテイを荒らす輩が出てきました。ある時期からmixiのコミュニテイであちこちに炎上が起きるようになり、しかも当時のmixiの社長は「インターネットは自由放任であるべき」という信念のため、その炎上状態を鎮火させることにきわめて消極的でした。少なくとも消極的と思われても仕方がなかったと思います。

結果mixiのソーシャルメデイアのいい面はなくなり、ちょうど同じ時期にFacebookが入ってきたこともあり、多くの人がmixiを捨てFacebookに移行しました。私もその中の一人です。

その時の経験からこのグループを「秘密のグループ」にしています。その理由は

1. 参加者をあえて「招待制」に限定することによってネットマナーの酷い人間を事前にフィルターできる (mixiの半面教師)

2.キャステイング情報は多くは守秘義務が関わっている情報のため、外部に対してシェアできないようにするために「秘密のグループ」にする必要があるため

この2点が「秘密」にしている理由です。

そのためこのグループの情報は参加者でない限り中の閲覧ができないようになっています。

またこのグループの情報はほかのサイトのキャステイング情報をシェアする性格があるのですが、一昨年そうした情報のシェアは著作権侵害だというクレームをつけてきた団体がありました。その団体は映画に関する様々な情報を発信するサイトなのですが、実は同サイトの一部の情報でグループ参加者がトラブルやセクハラに近い思いをしたという報告もあり、シェア厳禁の通達が来た関係でその団体の情報掲載を以後一切やらないようにしました。おそらく未来永劫掲載しないでしょう。

そうしているうちに日本国内のオーデイション情報に関してさまざまな問題があることが最近わかりました。

ひとことでいえば日本のオーデイション情報の著しい質の低下です。

今日本国内の案件をみますと全部ではないですが6-7割くらいが以下のいずれかに該当します。


(1) オーデイションの「賞品」自体が映画やアニメ等に出演するというもの(その際のギャラの明示はなし-露骨にギャラなしと言っている所もあります)
(2) オーデイションの中に有料の「ワークショップ」があり、実質的にお金を払って出演させるもの。(ギャラがあってもワークショップ参加費がそれを上回ってしまうケースも多い)
(3) ギャラと称するものがお金ではなく「賞品」だったり Line や Showroom 等々のポイントだったり(彼らからすればそれも「お金だろ」という言い分があるようですが)


また仮にギャラがある案件も普通のアルバイトの最低時給と変わらないかそれを下回るものだったり、という件も少なくないです。

上記に該当するものはグループのオーデイション情報として掲載しないことにしています。

「外国人案件」でこういう酷い内容の条件は見たことがありません。皆さんの中で「外国人案件」に不安を抱いている方が少なくないようですが、少なくとも「出演させてやるんだ、ありがたいと思え」という態度のところはないと思います。少なくとも管理人は聞いたことがありません。「外国人案件」というと英語等の言葉が大きなハードルになっている点もあり、どうしても引いてしまう人が多いようです。しかし私が調査した範囲では「外国人案件」より一部の日本人のオーデイション情報の方がはるかに信用できない、と考えております

人を人とも思わない募集案件は日本国内の方が圧倒的に多い、ということがわかってきました。なかには出演させてやるんだ、ありがたいと思え、という傲慢な態度がありありとわかるところも少なくありません。

これらの姿勢は皆さんをプロとして扱っていない証左であり、皆さんに対するリスペクト、さらには人権の感覚すら持っていない本当に酷い態度です。ここ10年ほどの日本という国の劣化で人を人とも思わない人間が本当に増えたことがこのことでもわかります。

繰り返しますが「外国人案件」ではそのようなケースはないといっていいと思います。私が見た範囲では聞いたことがありません。

よく考えれば寧ろ当然のことです。

なぜなら外国の人はよくも悪くもビジネスとして徹底しているからです。

そんな関係で今後はキャステイング案件の中で「外国人案件」をさらに増やしていく所存です。それは以前の記事でも書きましたように映像のグローバル化、ボーダーレス化がますます進行しており、もはや日本国内だけの市場だけを見て音楽や映像を制作する時代は完全に終わっています。しかし肝心の業界関係のトップがまだこの時点でそれを理解していないことが問題です。(管理人は業界では圧倒的少数派です(笑))

また当グループは今後「外国人案件」のシェアにとどまらず、新パラダイムの時代にさらに踏み込んだことをやろうとしています。

その詳細は次回の記事で書きます。

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