「共同の動機」 【きょうどうのどうき】
増田敬祐が「生命と倫理の基盤――自然といのちを涵養する環境の倫理」(竹村牧男/中川光弘監修/岩崎大/関陽子/増田敬祐編著『自然といのちの尊さについて考える』ノンブル社、2015年、157-202頁)などにおいて用いている概念で、〈共同〉が成立する条件として、人々が互いに〈共同〉の負担を乗り越えるだけの十全な求心力となる動機のこと。
本書では、それに相当するものとして、「共同のための事実」の共有、「共同のための意味」の共有、「共同のための技能」の共有という三つの条件に加えて、「〈共同〉のための作法や知恵」としての〈役割〉、〈信頼〉、〈許し〉の原理について言及している。
このページでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学のための思想的試み(上巻/下巻)』(農林統計出版)に登場する用語(キーワード)についての概略、および他の用語との関係について説明したウェブ版の用語集のnote版です。
(現在リンク先は、すべてウェブ版を借用していますが、徐々にnote版に切り替えていく予定です。
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