「生きた地平」(に立つ)とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』
「生きた地平」(に立つ) 【いきたちへい】
われわれが自らの置かれた現実と対峙する際、その現実をさまざまな「意味のある過去」が連なって形作られた地平として捉え、またその現実に挑む〈自己存在〉を、さまざまな「場の連続性」や「〈生〉の連続性」を負いながら、その地平に立つ者として理解すること。
人間存在にとって、時空間的に孤立した自己として向き合うには、現実はあまりに悲哀や残酷に満ちている。しかし目の前の現実をこうした〈存在の連なり〉のもとで理解することによって、過去は単なる事実としての過去ではなく、自身が現実と向き合う“意味の源泉”としての潜在力を持つようになり、現実と対峙していくわれわれを励まし、勇気づけてくれるものとなる。
このページでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学のための思想的試み(上巻/下巻)』(農林統計出版)に登場する用語(キーワード)についての概略、および他の用語との関係について説明したウェブ版の用語集のnote版です。
(現在リンク先は、すべてウェブ版を借用していますが、徐々にnote版に切り替えていく予定です。