戦極U22に思う、ウィズコロナのイベント
SAVE THE MCBATTLEという名前で、3週連続配信込みの大箱イベントが開かれています。
自分自身、ハコの運営をしていることもあり、かなり勉強のつもりを強く持って見てきました。
◆大箱で見られない光景◆
ソーシャルディスタンスを保ち作られた客席がこちら。
客席少ないってのはもちろんなんですが、自分は意外なことに「チッタってこんなに小さかったのか…」という感想を持ちました。
これまでのMCバトルの人気大会は、ハコの広さを誤認しまくるほどの高密度の中で行われていた、ということです。これはシーンとしては素晴らしいことだったのでしょうが、今となってはリスクの塊になってしまいました。
結果、リアルチケットは、昨年比で倍くらいの価格。特に若い人には手を出しづらくなってるのは間違いないでしょう。
配信チケットは昨年のリアルチケットより安いです。まあ当たり前ちゃ当たり前なんですが…。
ただ、これまでのイベントは「ハコまでの交通費」「入るときのドリンクチケット」などもかかっていたので、実質の出費でいうとかなり抑えられてるのではないかと。
◆お客さん目線では実は助かる?◆
人気大会では、会場が混み合ってる場合、こんな感じで外で見ている人もいたりします。見てのとおり席が用意された現在の大会では、ここで見てる人はいませんねもちろん。
物販も、お客さんの絶対数が少ないので、そこまで混雑していませんでした。あと余談ですがファンとプレイヤーの間に区切りがあります。
物販ののところにお客さんがいなかったかというとそうでもなく、しっかりアパレルや音源を買い込む人の姿が見て取れました。
もしかしたら、これまでのビッグイベントでは、混雑を見て「やむなく」物販を諦めてる層もいたのかもしれませんね。
「会場で見るバトル」の価値が相対的に上がってるのを感じますね。
◆審査員制の是非◆
優勝はRabbitさん、ある意味波乱の終わり方をしたのですが、客判定オンリーでこの結果が生まれたのかどうか、は考える必要がありそうです。
良し悪しの話というよりかは、イベントが向かう方向性の話ですね。
審査員の方々はめちゃくちゃ平等なジャッジをされてたなという思いがありつつ、3人というのはなかなか残酷な結果を生むなぁという試合も多々。
今後、この少ない客数の中でどういった客判定を行なっていくのかは、MCバトル全体の課題かもしれません。KOKはかなり判定の平等性を担保してるなあと思いつつ。
◆「現場」という経験の重要性◆
これは現場に行くお客さんも、我々ハコの人間や主催者も共有できたらという思いに「現場経験を今まで以上に大切に」というものがあります。
お客さん目線で言うと、現場のプレイヤーやその地元にお金を落として欲しいとか、「高いお金払った価値」を自分から拾いに行って欲しいなと。
それに呼応して、主催やハコ側は、それだけの経験をプレゼントしないといけない、という責任が重くなる気がしてます。
価値や状況が日々変わる中で、イベントの価格というのはかなり変動すると思います。「付加価値」がなんなのか考えさせられるいい機会になりそうです。
で、経済を考えると多分そこまで良くない考え方なんですが…友人とふたりとかで配信を買って、一緒に酒飲みながら…という遊び方も出てくる気がしてます。
そういう遊び方をしてる人たちも、今後はイベントが長く続くような支援について、ふと思い出してくれると嬉しいです。寄付やらリアルチケット購入です。
これまで、「酒の持ち込みダメだよ」という考え方がよく言われてたのに近くて、それをやらないとどんどん遊び場が減ってくんですよね。
ルールよりも、みんなの想いで発展して来た業界だと思うんで、いろいろ思いを馳せて見て欲しいです。