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京島鉢日記|18. トタンに花を添えましょう
9:20起床、19度、晴れ。
今日は久々にラボに行かず, 在宅で勉強や原稿仕事を黙々とこなす。久々のソロワークDayと思いきや各方面からの連絡はあるし, 夜からは浅草向島ツアーの同行取材という新仕事。まだ知らぬ墨田の一面を見れたが, さすがに疲れが蓄積してきた感じが強い。
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さて、今週末の土曜日には壁採集ワークショップを予定している。日本全国の壁を採集する最高な取り組みを、人の手がこれでもかと残された京島でやるナイスな企画だ。2024年1月に第1回を実施し、それは素晴らしい盛り上がりだった。壁を愛する人も、京島が初めてな人でも、いろいろな視点で楽しめる魅力が潜んでいる。
今日の鉢「陥入トタン鉢」
1月のワークショップでは関係者や解体される建物からトタンを分けてもらい、それをトタンはさみでカットしてお土産にした。記憶装置として取り出すことの価値は間違いないが、貰い続けるだけでなく、手を加えられれば壁との接続性がより高まるよねという話をしていた。
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そこに今年の鉢日記である。トタンの波形状は規格化されているため、3Dプリントで簡単にツギハギができる。ただの複製では酔狂で終わってしまうが、たとえば壁がそのまま植木鉢になるとしたらどうだろう? 以前制作したプランターを換入させるように合体させ出力したところ、みたことがあるようでなさそうなプロダクトが発露した。
陶器のような色合いのフィラメントを使っているが、これが透明だったら中身が見える。アリの巣観察じゃないが、成長具合や土の状態が見える植木鉢はなかなか斬新かもしれない。留め方など一考の余地はあるが、EXPOが終わっても探究を続けたいと思えるいいものができた。周りの反応も上々だ。
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このnoteは「すみだ向島EXPO2024」内の企画、京島鉢日記 / Kyojima Pot Diary として 淺野義弘(京島共同凸工所)によって書かれているものです。