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京島鉢日記|29. こちらこそだよ感謝祭
10:00起床、18度、雨。
昨晩はどすこいドーナツの量産を手がけ、溜まった日記の作業も進めるうちに日が超えていた。今日は電気湯で感謝祭というイベントがあるため、弊京島共同凸工所からはシルクスクリーン装置を持って参戦。電気湯のロゴでも剃ろうかなと考えるうち、どうやら入場特典としてタオルを配布するようなので、その隅に入れるサイズでアヒルを作ろうと思い立つ。当日の朝の思いつくヤバさはさておき、脳とマシンが直結したような速度で作業が進み、無事20名ほどのタオルに墨を入れることができた。中にはシルクスクリーン初体験の子らもいて、人生における一ページを捲ることにも貢献できた。
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さて電気湯である。この日記にも度々登場しているご近所銭湯だが、こうしたイベントごとが非常に多く、お客さんとして、また一参加者として関われていることはとても嬉しい。去年のEXPO期間中は音楽ライブやDJをやる傍らで巨大な風船が浴槽を埋め尽くしていて度肝を抜かれたが、今年は台湾式の遊技機と移動式チャイ屋台、アヒルを捕獲する輪投げに髪を結うフラワーアレンジメント、アナログレコードを回す着物女将のスナックなどなど、非常に情報密度の濃い空間になっていた。それなのに居心地よく、まさに文化祭のようなスピード感で1日が過ぎ去った。ビバ電気湯。
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今日の鉢「イナズマが突き刺さる」
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電気湯にありがとうを込めた鉢を作りたいが、アヒルと桶はすでにやってしまった。さすれば電気を象徴するイナズママークをモチーフにしよう。エナジードリンク鉢を作った際、なかなかイナズマがうまく書けずに苦しんだので、今回はシルクの版でも力になったイラレの生成AI機能を活用。いい具合のイナズマがあっという間に出力された。
単体ではバランスが悪いのでどうしたものかと思案し、左右反転して合体させる構造に着地。一人では不安でも、二人なら安心できる。そんな人生のような鉢を目指しましたと言えば嘘になるが、電気のような良い閃きかもしれない。
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このnoteは「すみだ向島EXPO2024」内の企画、京島鉢日記 / Kyojima Pot Diary として 淺野義弘(京島共同凸工所)によって書かれているものです。