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京島鉢日記|22. 壁と本のナイトマーケット

8:00起床、24度、くもり。

京島の壁採集ワークショップ当日。SNSやEXPO、はたまたご近所さんネットワークを通じて集まった4名の仲間たちと京島を探検。それぞれの得意分野や興味から見出される壁、見上げればツギハギの電柱や几帳面に積まれたビールのロング缶、当たり前のように長引くツアーなど未知と既知の面白さが織りなす濃密な時間が過ぎていく。

会場にはWALL JAPANの金田ゆりあさんディレクションで、前回のWSで採集した壁の写真や書籍作りで参考にした本、試作品の数々が並びまさに「情報量の壁」。僕は細々と日記を印刷してミニチュアの鉢とおいていたが、なるほどこうして堂々と見せればいいのかと圧倒された。場数が違うんだな。

日が落ち、お土産のトタンを切り分ける最中、通りがかった友人が驚いたような楽しむような顔で一瞬フリーズしていた。僕もいつの間にか、狂気に片足を突っ込み始めているのかもしれない。


今日の鉢「積読鉢」

WALL JAPANの金田さんはとにかく生産性がすごい。本をしこたま買って、めちゃめちゃ愛でて、自分のZINEにも愛と技術を注ぎ込んでいる。僕も去年のEXPOで書いた日記を本にしたが、その楽しさをとっぷりと感じつつ、一旦手が止まっていたので刺激になった。夜7時からのトークイベントは凸工所がぎゅうぎゅうになるくらいの賑わいで、壁と本で縁(えにし)を結んだ人々による素晴らしい時間が流れていた。

本みたいな植木鉢が作れたらいいかもな、と思い調べると確かに先人がいた。だからと言ってダメなわけではないのだが、何か悔しいので積層痕がページみたいに見えないか試行。悪くない方向性だが、あまり根が深い植物は植えられそうにない。積読によって日当たりを変える、重しのように使う八があったら面白いかもしれない。

このnoteは「すみだ向島EXPO2024」内の企画、京島鉢日記 / Kyojima Pot Diary として 淺野義弘(京島共同凸工所)によって書かれているものです。

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