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京島鉢日記|10. 自然発生的宇宙人
5:30起床、室温22度、晴れ。
今日は私用で朝から晩まで墨田区にいないので、昨日の話を持ち越して鉢をデザインする。飴を舐めて街をスキャンするワークショップは、企画者の平山さんと京島共同凸工所の淺野のほか、サテライトキッチンの小畑さんも共同で運営されたものだ。というか、ヴァイオリニストでもある小畑さんが芸術祭で知り合った平山さんと僕を繋げてくれたことが経緯である。
小畑さんは京島で10年にわたって自分のお店を営み、EXPO期間中は5年間毎日欠かさず時報のヴァイオリンを演奏し続ける街の先輩だ。それゆえたくさんのことを知っており、飴ワークショップの間にも街の歴史をいろいろ伝えてくれた。僕は同行できなかったが、街歩きの間にもたくさんの知り合いや展示と惹かれ合い、当然ながら時間がゆっくり延長されていったようだ。
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聞けば、サテライトキッチンではEXPOが始まると同時に朝顔を育て始めたらしい。いい鉢ができたら店の前におこうか、みたいな話をしたので、僕もその気になってサテキチをイメージした鉢を作ることとする。
今日の鉢「サテライトポット」
サテライトキッチンのロゴには一つ目の宇宙人がいる。衛星だから宇宙人なのかな?ぐらいに思っていたがその歴史は深く、小畑さんたちが組んでいたバンドにその全身を持つ。三つ並んだ宇宙人、そこから一体が独立した形なのだという。
本体から偽物がうまれたので本体に名前をつけるという出自が面白い。みんな勝手に新しいものをリミックスしている。僕もそれにあやかって、植木鉢に適した形を作ってしまおう!
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SweepやLoftで複数の形状を繋いで滑らかな立体を作り、CageEditで微調整する流れ。立体物コネコネ系のモデリングはRhinocerosよりもBlenderなどの方が向いているだろうが、一度もった筆を変えるのは得策じゃなさそうなので続けることとする。
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実を言うとこの日記は少しずつ時空が歪み始めており、数日後の出来事や写真もマージされつつある。是が非でも同じ日のうちに文章を書き上げた去年のハングリーな自分に尊敬を覚える。武士道ならぬ日記道というものがあるとするならば、几帳面さと寛容さで流派が分かれているかもしれないな。
このnoteは「すみだ向島EXPO2024」内の企画、京島鉢日記 / Kyojima Pot Diary として 淺野義弘(京島共同凸工所)によって書かれているものです。