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京島鉢日記|12. とびだせ!Z軸の盛

8:00起床、室温23度、曇り。

昨日夕方に伺った取材原稿を仕上げる。期間が短い展示なので、できるだけ早めにと各所に協力いただいた。3Dプリンターを用いてサイン・ディスプレイを手がける企業が、いやもっと自由に使っていいのでは?という発想で遊ぶように実験をした素晴らしい展示だった。

思えば大学1年生の頃からず〜っと3Dプリンターに関わっている。それなしでは生きられないほどではないが、人生に大きな影響を与えたことは間違いない。鉢日記も3Dプリントの生産性がなければ成り立たないし、記事を読んだ隣人から「あれ淺野さんが書いたんですね」と思わぬ方向の連絡をもらって驚いた。そうです、その辺をうろうろしています。

さて、そろそろEXPO期間の折り返し地点も近づいている。鉢日記も数日の遅れを見せつつ、ものは増え続けるので若干手狭になってきた。こういう場合の参考事例も街に広がっている。そう、空中に逃げるのだ。


本日の鉢「足場としての凸」

ワイヤーのような足場で鉢を浮かせたり、階段のように並べたり。空間を有効に活用するためにはZ軸方向への展開が欠かせない。机の上に並べきれない時には、高層マンションよろしく縦方向に進出しよう。

3Dプリンター単体で作れるものには限度があるから、ユニット状にすることを前提にパーツを設計。うまくはめ合わせて、時間がある時に量産できるようにしておこう。パーツ単体でも鉢として機能するのが理想だが、はたしてうまくいのだろうか。

ひとまず平面の押し出しで最低限の凹凸を組み合わせる。表面がシンプルになりすぎるので、PrusaSlicerでfuzzy skinを適用した。厚みがあるので安定したが、想像よりも簡単に取り外しできてしまった。このまま並べたり重ねたりしていくのは少し不安なので、補強か別のシステムを考えよう。継ぎ手や仕口、先人たちの知恵は偉大で超実践的だ。


ラボでは先日の飴作りワークショップの成果を3Dプリントしたり、箱をレーザーカットで切り出したりと賑やかだった。夜になり、所要で実姉がやってきて、自分が営む場所で家族と話すことに妙な恥ずかしさを覚える。自分がやっていることを話したり、本を買ってもらったりして、いい感じなんだよねと照れつつも、姉から見ても良い街と感じてもらえたことが嬉しかった。

このnoteは「すみだ向島EXPO2024」内の企画、京島鉢日記 / Kyojima Pot Diary として 淺野義弘(京島共同凸工所)によって書かれているものです。



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