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トンボの羽

一人きりの平日
何かしようかとも
浮かばない数日

彼岸はとうに過ぎ
蜘蛛の巣も綻び
太陽は少し落ち

二度とない本日
何を望もうかとも
足を掬いたがる過日

ありがとうとだけ
精一杯の伝言
聴きたいのは私

最後の一頭か
頭上を旋回して着地
虹色に照るトンボの羽

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壱貫亨治
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール