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視界の消失と引き換えに

見えざる存在
不意に視界をよぎる
時の空白に
きららと笑っている

始終窺っているのか
それは買いかぶり
さして重要でもない
その程度で良い

許されているかのような
若さゆえの熱病も
月日の単一な劣化により
いずれはありふれた疾病に

心と体は
告げる別れと会偶に
先を争うかのような
決心を常日頃持ち寄る

見えざる世界
限りなく同一だが
流れ行く私の言葉は
どちらに落ちるだろう

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壱貫亨治
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール