氷をかじる
愛想が悪いって陰口を叩かれ
一方的な言葉に傷付いたって
言い返してやろうなんて思わない
本当はとことんやり返して
恥でもかかせてやりたい気持ちもあるが
ぼちぼち俺だってスッ飛んでいたいんだ
狭っ苦しい仕事場でも
どこまでも自由になれるんだって
ぼろぼろになっちまった俺が言っている
社会の底辺からの現実逃避
負け犬が負け犬を追い立てる夕暮れ
無駄に走らされて火照った体
息が上がって死んじまいそうになったって
俺は丸ごと全部無視してやろうと
冷凍庫に顔を突っ込んだまま氷をかじるんだ
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール