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埼玉県公立入試のしくみと必要なこと:(ベーシックPart1)

今回は埼玉県公立入試のしくみと必要なことについて、書かせていただきます。

本記事を書かせていただく流れは、前回の記事をお読みいただけるとわかりやすくなると思いますので、前回の記事も以下に貼り付けました。
前回の記事をご覧いただいていない場合は、ご一読ください。

前回記事

https://editor.note.com/notes/n65edec7bc0f4/edit/

また本記事を読んでいただき、結局のところ最も大切なのは、

埼玉県公立入試において最も必要なこと

は何か?です。

結論:

1・中学校作成の調査書

 (学年の欄に記載された9教科の合計値)

2・公立入試本番での得点力


の2点です。

「それはそうだ!」と思っていただける親御様は、
埼玉県公立入試のしくみをすでに深くご理解いただいているものだと
思いますので、この後の記事は必要ないかもしれません。

ちなみに、上記の「最も必要なこと」には

中学校の中間テスト・期末テストの

主要5教科の学年順位・合計点数は

最重要ではない!

ということが含まれています。

「なぜ?」と思われた親御様には、ぜひこの後の記事を読んでいただく必要があると思います。

ご理解をいただくためにはやはり、

しくみを知ったうえで、必要なことを知る


のが大切です。ぜひ、この後の記事を読んでみてください!


では、親御様との会話の一例です。

私:あわせて教えていただきたいのですが、

「高校についてのご希望はありますか?」

親:できれば、

「公立高校に行ってもらいたいです。」


最も多いやりとりですね。
埼玉県は「公立王国」と呼ばれることもあり、多様な面からご家庭より
公立を希望されるケースが多いです。

私:わかりました。では、公立高校を希望されるうえで、ご覧になっていただきたい資料があるのですが…。

みなさまは、次の2つの資料をご覧になったことがあるでしょうか?

1・公私立高校へ送られる中学校作成の調査書
※文字が小さいので図を拡大するか、下のリンクを参照してください。

埼玉県ホームページより

           17youshiki1-youshiki2_r7.pdf

2・各公立高校の選抜基準(一例として「与野高校」です。)
※文字が小さいので図を拡大するか、下のリンクを参照してください。

埼玉県ホームページより

              124yono.pdf

参考:
令和7年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における各高等学校の選抜基準 - 埼玉県教育委員会

それぞれの資料を、

親:初めて見ました。(お子様が初めての受験の場合が多いです。)

私:では、ご説明させていただきますね。

または、

親:見たことがあります。(すでに上にご兄姉がいらっしゃる場合は
  ご覧になっているケースが多いです。)

私:では、あらためてご説明させていただきますね。


みなさまはいかかですか?

この2つの資料をご紹介させていただく際、見たことがあったとしても
お話をうかがっていると、大切な部分を伝えられていないことが多いです。

理由はいたってシンプルです。

わかりづらい

んです。

埼玉県公立高校入試のしくみは、一般的に次のように説明されます。

①当日(本番)の試験は5教科各100点満点の合計500点満点
②中学1年から3年までの評定が点数化される
③生徒会や部活などでの特筆すべき活動があれば点数化される
④検定試験や出欠の状況やボランティア活動など特筆すべき項目が
 あれば点数化される
※①~④までを合計した数値を使って合否を判定する

といったところでしょうか。
しかし、お子様にご兄姉がいらっしゃって、すでにそれぞれの資料をご覧いただいていたとしても、私のほうで再度説明をさせていただくと、

そうだったんですか?

の回答がほとんどです。

では上の資料2点のどの部分を対応させて、見なければいけないのか?

まずは、「公私立高校へ送られる中学校作成の調査書」です。

次に公立高校の選抜基準(一例として「与野高校」です。)

それぞれ対応する箇所に色をつけてみました。

赤:評定=学習の記録の得点 と呼ばれています。
  与野高校の学習の記録の得点が270点となっているのは
  満点が270点ということです。
  与野高校は各学年の評定を1:2:3の割合で評価します。
  すると、5段階9教科の評定なので、
  中1:5×9教科×1= 45 が満点
  中2:5×9教科×2= 90 が満点
  中3:5×9教科×3=135 が満点
  で、合計270点となります。
青:特別活動の記録の得点は、主に生徒会活動や部活動で
  目立った活動をした生徒に与えられる得点です。
  選抜基準、下方の区分にある項目に該当すれば、
  得点が与えられます。
黄:その他の項目の得点は、主に検定試験、ボランティア、
  出欠席の記録などで目立ったものに与えられる得点です。
  選抜基準、下方の区分にある項目に該当すれば、
  得点が与えられます。
(令和8年度入試は特別活動の記録の得点とその他項目の得点の内容が変更となる予定です。)
  

埼玉県公立高校入試は、
当日500点満点試験の点数に調査書を点数化して加点するシステムです。

ただし、それぞれの高校が調査書を独自のやり方で点数化しているので、それぞれの高校の調査書の点数化のし方を確認しなければなりません。
さらに、調査書を1つのやり方で点数化して全合格者を決めるのではなく、第1次選抜と第2次選抜(さらに第3次選抜がある場合もあり)で調査書の点数化を変化させて、当日の得点に合計します。

これだけでも、

どういうこと?

となってしまい、多くの場合必要なことがわからなくなってしまうと
思います。

今回は「与野高校」を例にあげて、

一般的に行われる説明

を見ていただきます。以下が、その説明です。

(例)与野高校を希望し、受験した生徒Aくんと生徒Bさんがいます。

生徒Aくん:当日得点350点
    学習の記録の得点188点
   (中1・30 中2・31 中3・32)
合計:350+188=538点
            ↑
   これに特別活動・その他項目の得点を加算
   =最終的な合計得点

生徒Bさん:当日得点330点
    学習の記録の得点212点
   (中1・34 中2・35 中3・36)
合計:330点+212点=542点
              ↑
   これに特別活動・その他項目の得点を加算
   =最終的な合計得点

第1次選抜(合格者の70%)では、
(Aくん、Bさんの特別活動・その他項目の得点が同じであれば)
AくんよりBさんが最終的な合計得点は高い

第2次選抜(第1次選抜で合格できなかった合格者の残り30%)では、
(特別活動・その他項目の得点がA,B同じであれば)
A、Bそれぞれの調査書の得点を ×215/370するため、
BさんよりAくんが最終的な合計点は高い

となります。

ここまで読んでいただいて、

「なるほど!必要なことが見えた!」

となっていただければ良いのですが、

「ふーん…」

となってしまったり、

「結局、必要なことがわからない!」

となってしまったら、とても残念です。

私が親御様とお話をさせていただく際は、上記とはちがった

選抜基準から考える調査書の重要ポイント

を説明させていただきます。

本記事のはじめでもかかせていただいたとおり、

埼玉県公立入試において最も必要なこと

1・中学校での成績は通知表

   (学年の欄に記載された9教科5段階の合計値)

2・公立入試本番での得点力


であり、実は

中学校の中間テスト・期末テストの

主要5教科の学年順位・合計点数は

最重要ではない!


ということなんです。
公立高校をご希望の親御様とお話をさせていただいて、本当に何度も、

「もっと早く知っておけば…。」

と言われました。

次回からは有料記事になりますが、興味を持っていただいたみなさまに
ご一読いただき、そのうえでみなさまのお役に立てれば幸いです!
よろしくお願いします!


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