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これだから脳科学は面白い

今回の年末年始は、
多くの人が9連休といった
長期休暇になるようですね!
(筆者は違いますが 笑)

読みたかった本や見たかった映画など、
たっぷり時間がある時にしかできないことを
今の内にリストアップしておかなければですね♪


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


年齢を重ねていく内に、
情報というものにある種の慣れが生じ、
表面的なものではヒットしなくなる時があります。

そんな中でも、
若い頃から現在まで変わらず、
ヒットし続けるジャンルが存在する。

それが、脳科学です。

脳科学の情報は、
例えそれが数年前のものであったとしても、
変わらない新鮮さをもって
閃きや感動を与えてくれる。

なぜなら、
脳科学というものは、
人間の本質そのものに迫る学問だから。

そんな脳科学の知見の中でも、
「特に面白い!」と思ったものを
幾つかピックアップしました。

楽しんでもらえると幸いです。



脳の本質

脳というもの本質を1つあげるとしたら、
あなたは何だと思うでしょうか。

物事を思考すること?
精神・心を司ること?

それを辿るには、
脳が何のために存在するのかを考え、
初期の生物を見ていくといいのかもしれません。

脳が何のために存在するのか。

それはズバリ、
生存のために必要な「反射」のためです。

例えば、
餌ならば近寄る、
敵ならば避けるという
接近と回避という行為は
生物なら誰しも備えている特徴です。

闘争逃走反応もそう。

それを、
限りなく速く、
反射的に行う
ことによって
生存率を上げるということ。

では、
「心」はどうでしょうか。

現在は様々な感情も
脳が生み出していることも分かっている。

心がダメージを受けるとき
日本では「心が痛む」「胸が痛む」と表現します。

物理的に痛いわけではないのに、なぜ?

ある実験では、
人間が仲間外れにされたときに
大脳皮質の一部である、
「前帯状皮質」が活動することが分かりました。

強い孤独感を感じた人ほど、
前帯状皮質が活動していた。

この前帯状皮質は、
身体の「痛み」の嫌悪感に関係する脳の部位です。

身体が痛むときに活動する脳の部位が、
心が痛む時にも活動している

脳にとって、
身体は情報を集約させる乗り物。

人間の脳が進化していく過程で、
身体を省略するという
飛躍する反射をつくり出した。

生物は、
花が発する匂いを感知して判断し、
蜜を求めるように身体を行動化する
「思考プロセス」を生みます。

一方で、
人間は身体を省略化したからこそ、
頭の中だけで情報をループさせ、
思考できる
ようになっている。

思考も、心も、
身体の省略化=反射と、
大いにつながりがあると言えるでしょう。

全ての出発点は身体。
忘れないようにしたいことです。


UFOを発見する脳回路

あなたはUFOを見たことがありますか?

こう聞かれると、
急にオカルト路線に走ってしまったのかと
勘違いさせてしまうかもしれません。笑

しかし、人はなぜ、
未確認生命体や、神様などの、
目には見えない(かも?)しれないものを
普遍的に見てきたのでしょうか。

実は、
これらの「神聖なもの」を感じるときに、
働いている「神の脳回路」が存在すると言います。

こめかみよりも少し後部、
側頭葉に相当する部分に磁気刺激をすると、
存在しないはずのモノを
ありありと感じる
人間がいるそうです。

パージンガーという博士が、
900人以上の側頭葉を
刺激したところによると、

40%
ほどの人が、
何らかの知覚経験をしたそうです。

英語でこめかみをtempleというのも、
面白い。

日本語に訳せば「お寺」
十字軍ではテンプル騎士団も存在する。

両方とも神聖なものに関するワード。

これは、偶然なのでしょうか?

そして、
わざわざ磁気刺激をしなくても、
神の脳回路を活性化できる人が存在します。

それが、てんかん患者です。

てんかん患者のうち、
1.3%の人が
発作中に神秘的な体験をする
そうです。

場合によっては、
「お告げが聞こえた」という
状態にもなるそう。

古来からの人間が、
どの種族も神の存在を感じ、
様々な神のお告げを伝達する役目を負った人がいたのは、

てんかん患者のような、
特殊な症状をもつ人たちが
いたからなのかもしれませんね。


催眠術の脳科学

心理学の中には、
催眠療法というものもあります。

前向きな言葉や、
言霊といった言葉を潜在意識に刷り込むのも
一種の催眠です。

そういった軽い催眠もあれば、
絵に描いた催眠術のような
深い催眠も存在する。

ただ、
催眠には、
かかりやすい人と
かかりにくい人
が明確に分かれるようです。

スタンフォード大学の
シュピーゲル博士によると、
催眠術にかかりやすい人は
全体の10%程度
だそうです。

全くかからない人は20%程度。

70%の人は、
催眠のレベルや方法、
術師にもよるのでしょう。

人は催眠状態にある時、
前頭葉の「帯状回」という部分の活動が
抑えられるようです。

そして、
催眠をかけられた状態は、
「健忘」と呼ばれる認知症の状態と類似し、
「人工的な認知症」と呼ばれ、
認知症治療へのヒントとして注目されているようです。


幽体離脱も脳科学の1つ!?

ちょいとオカルトっぽい項目が続きますが、
幽体離脱についての脳科学です。

幽体離脱については、
れっきとした解離性障害の症状であり、

「離隔」
と呼ばれる現象であることは
解離性障害の解説の記事で述べました。

しかし、
解離性障害ではなくとも、
幽体離脱を体験する人というのは
存在するのかもしれません。

実は、
幽体離脱という現象は、
健康な人でも
30%ほどが経験する
と言われるそうです。

そんな幽体離脱が起こっている時の、
脳の状態はどうなっているのか。

ブランケという博士が行った実験では、
頭頂接合部という部分を刺激すると、
部屋に誰かがいる気配を感じるようになったそうです。

さらに調査を進めていくと、
その「誰か」は、
当人であることが判明していきました。

さらに、
右側頭頂葉の「角回」という部位を刺激すると、
実験参加者の意識は2メートルほど舞い上がり、

天井付近から
「ベットに寝ている自分」が見える
ようになったそうです。

部屋に誰かがいると感じる状態は、
「気配過敏」という解離性障害の症状とも
一致します。

もしかしたら、虐待などの
精神的に大きなショックを受けることにより、

脳の状態が変化してしまい、
角回などが刺激されやすくなるのかもしれませんね。

虐待によって、
前頭葉や視野を司る脳の部位が委縮することは、
脳画像上も証明されているので
あり得ない話ではないなと感じます。


人間の幸福感度はいつがピーク?

最後に、
人間の幸福感についての話を記載します。

筆者はこれまで、
脳は7年周期で変化していくことや、
ピークが84歳になるまで
成長し続けることを記事にまとめました。

そんな変化が伴っていく脳。

「幸福感度」という指標でみると、
いつ頃がピークなのでしょうか。

あなたは子どもの頃、
近所の公園で日が暮れるまで遊んでいた時、

明日、明後日のことなど心配せず、
「今」に集中して遊び尽くすような
幸福感を感じた記憶はないでしょうか。

「子どもの頃はよかったなぁ・・・」

という人間の感覚は、
現実逃避的な感覚では決してなく、
統計上も合致する状態であったようです。

人生で幸福を感じる度合いは、
U字曲線を描くという
統計上の結果が出た調査があります。

20歳までは幸福感は高く
そこからは低迷していきます。

40代から50代前半頃までが最低迷期であり、
そこを過ぎると回復していく。

そして、最高レベルである
85歳のピークを迎えるようです。

脳科学上でも、
脳の進化のピークと言われる
84歳とほぼ一致するのは、
なかなか面白い結果だなと思います。

SNSなどの情報でも、
マイナスの情報に反応しやすい
「ネガティブバイアス」というものが存在する。

若者は、
ネガティブにひっぱられやすいようですが、

年齢を重れば重ねるほど
ネガティブバイアスが生じなくなり、
動揺しなくなっていく
ようです。

それも、
50代後半以降に
幸福感度が上昇していくことにも
関係しているのでしょう。

ただ、
これらの年齢別の幸福感度は、
脳画像などではなく、

あくまで質問紙による調査だそうなので、
例外はたくさんあることはお忘れなく。

しかし、
人生の最終局面で幸福感度が上昇する
という情報は、

現在つらい状況にいる人によって、
「最後はいいことがある」と
希望をもたせてくれる上では、
すてきな情報だなと思います。


まとめ

いかがだったでしょうか。

脳科学という学問も、
非常に光を浴びるようになり、
様々な情報で溢れかえっているので、

きっとまだまだ面白い話もたくさんあるし、
ここからも新しい知見が
さらに広がっていくのでしょう。

それと同時に、脳科学で
色々な現象が説明できるのは面白いのですが、

「分からず神秘的だからこそいい」
という感性も大事だとも思います。

両者の感覚をバランスよくもちながら、
人生を楽しく豊かに彩る知見として、
脳科学という視点ももっておくのもいいかもしれないですね。


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