発達障害×お金の教育
少年漫画で珍しく読み続けている作品の1つ、
呪術回旋が最終話を迎えました。
内容も素晴らしいのですが、
それ以上に漫画家として成長していく作者に
感動を覚えていたものです。
漫画家は非常に過酷な仕事。
じっくりと休養してほしいです。
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
コンビニ。
飲食店。
様々な買い物。
今や、実際のお金を使うことなく
スマホやクレジットカードを使って
キャッシュレスで決済をすることができます。
つい先日も、
給与のスマホ受取開始のニュースが
流れていました。
現金を持ち歩かなくてよいのは
色々と便利かもしれません。
一方で、
キャッシュレスが進行する社会の中で
子どもにお金の教育をどうしていくのかは、
そこまでケアできていない気がします。
ましてや、
発達障害特性をもつ子どもにとって、
お金関係の問題は
通常よりもかなり高いリスクとして
まとわりつくものです。
それらも含めて、
これからのお金の教育を
どうしていけばよいのかを
記事にしていきます。
何か参考になるものがあれば幸いです。
キャッシュレスの問題点
キャッシュレスが進み
利便性が増していく中で、
お金の問題についてはあるリスクが高まっています。
キャッシュレスの問題点。
それは、
「使っている実感がわかない」
というものです。
キャッシュレスで決済をするということは
お金をチャージする必要があります。
チャージを子ども自身に行わせることなく、
予めチャージされたものが渡されたり、
子ども用のカードを用意したりしていた場合、
お金がただのデータ上の数値という存在になってしまう。
お金を使うことは
自分の財産を削る痛みを伴うものです。
一生懸命に溜めた貯金箱のお金を
自分が欲しいものの為に使う。
そして、
減ってしまった自分のお金にダメージを受ける。
そんな傷を負っていくことで、
お金を使うことの痛みと
その引き換えに手に入れたものの価値を
はかりにかけていく練習をするわけです。
しかし、
あらかじめ渡されたものが
データ上の数値だけであれば、
お金を使っても
数値が減っていくだけで
自分の所有物を手放すという痛みを
実感できないかもしれません。
つまり、
キャッシュレスを使わせるまでの教育を
しっかりしておかないと、
加減を知らずに、
大きな痛手を負ってしまうかもしれない。
よって、まずは
学童期からのお金の教育をどうするか、です。
学童期からのお金の教育
まず、学童期としたのは
足し算、引き算を勉強するのが
小学1年生からだからです。
6~7歳までは、
非認知能力や社会性を育む時期。
無理にお金について教育する前に
そちらの方を優先し、
運動をしたり
友達と遊んだりした方がよいでしょう。
むしろ、
それらの重要性を無視して
勉強を教え込む時間を優先的に取ってしまうと、
必ずどこかで歪が生じますから。
その上で、
おこづかいを月額制にするのか
報酬制にするのかは
家庭の方針で決めればよいと思います。
そして、
制度を決めたのならば
きっちりとそれを守ることがベース。
予算を超えて使ってしまったのに、
親にお願いをすれば
簡単にまたもらえると誤解してしまうと、
お金を使うことに痛みが生じませんから。
そして、とにかく
実際に体験させることが
何よりも大事な勉強になると思います。
筆者が、小~中学生の頃などは、
なけなしのお金を使って
うまい棒や駄菓子をちまちま買ったものです。
それでも十分幸せでしたし、
うまい棒1本を貴重に味わうことができました。笑
そして、
お金の価値が身に染みて分かった頃に、
スマホ決済を望むのならば
行わせてみてもよいのではないかと思います。
おこづかいが足りなくて
もっとほしいとなった場合も、
「提案書」のようなものを
筆者だったら書かせます。
なぜお金が必要なのか。
なぜその商品が自分に必要なのか。
自分の将来にどう役に立つのか。
それをどう使っていくのか。
などなどを材料に、
親を説得させるようにする。
その額と理由に納得できるならば、
追加でもおこづかいをあげる
という形で、ですね。
多重債務者のチェックリスト
さて、ここで
多重債務者たちに共通で見られる特徴を抽出した
チェックリストの項目を記載します。
あなたは何を感じるでしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・自宅の片付けが苦手
・計画を立てるのが苦手
・うっかりお金の支払いを忘れることがある
・どちらかと言えば思い込みが激しい
・免許証の再発行を何度かしている
・物欲が抑えられずクレカの引き落とし日に困る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ふと思った人がいると思います。
ADHDの症状に似ている、と。
うっかり忘れたり
片付けが苦手だったり
何かを紛失したりするのは
不注意の特性。
物欲が抑えられないのは
衝動性の特性です。
他にも、
計画を立てることが苦手という
実行機能の凹みの部分も記載されています。
つまり、どういうことか。
多重債務者になってしまう人は、
発達障害特性をもっている人が
かなり多くいるということです。
筆者の考えでは、
知的発達症の人や境界知能の人も
かなり含まれていると考えています。
そもそも
ドーパミンがきちんと分泌されており、
知能指数もそれなりにあれば、
ちょっとの失敗や危ない目にあっただけで
そこから先へは進まず、
ブレーキをかけることができるのです。
健常者で
親との愛着がしっかりできている場合は、
親の言葉を最も信頼していると思うので、
お金に関する親の忠告をしっかり守り
リスクを極力少なくできるはずなのです。
現在は、
名の通った大手の企業、銀行だろうと
油断できない時代です。
なぜ、借金が膨らむような
リボ払いといった機能を
どのクレジットカード会社も許しているのか。
中には、あろうことか、
クレジットカードのデフォルトの設定が
リボ払いの状態で届き、
自分で気付いて設定を変えなければ
リボ払いに自動的になってしまうところもある。
世間に名の通った企業であれば、
それなりに知性が高い人で構成されているはず。
ならば、
多重債務者などの存在が
発達に凸凹があったり、
境界知能であったりすることも分かるはずなのです。
それを知りながら
利益のために見て見ぬふりをしていると
思えてしまいます。
本当に「義」がある
本来の日本企業の姿が少ないことを
嘆きつつ、
対策も考えていかなければなりませんね。
特性がある人への対策
発達凸凹へのお金の教育は
とにかくワンクッション挟ませることが
大事な気がします。
何か大きい買い物をする時は
必ず親に相談をするように、です。
発達凸凹の人の感性は
定型発達の年齢×0.6という説もあるぐらいですから、
24歳になったとしても、
18歳程度と捉えておいた方がいいと思います。
だから、大人になったからと
油断はしない方がいい。
いつでも相談できる関係性を
普段からつくっておくことが、
何よりもお金の教育になるでしょう。
クレジットカードは
使わない方が吉。
使うとしても
上限を非常に小さくする。
給料が入ったら、
自動的に別口座に数万円送られるような
制度を使うのもいいと思います。
そして、社会人になると、
様々なお金にまつわる商談や営業をする人に
出会います。
その場合も、基本的には、
「向こうから話かけてくる人は警戒して全て断る」
ぐらい、
はっきりと指針を示していいと思います。
(お金が絡んでくる場合)
結局、話をもちかけてくる人は、
その人自身に利益があるから
話しかけてくるのです。
本当に相手のことを親身に思うなら、
相手が自分のタイミングで
動くことを待つことの方が自然ですから。
でなければ、
複雑な人間関係が判断しづらいASDのような特性を持っている場合、
「親切にしてくれた人には親切を返す」
という教訓を優先し、
お金を渡してしまうかもしれない。
お金絡みは断ると、
きっぱりとした境界線を引いた方が
分かりやすいでしょう。
最近は、
SNSを使った詐欺も横行しているので、
Xでもちょくちょくありますが、
それほど親しいわけでもない人から
ダイレクトメッセージが来る場合は
全てスルーなどと教えておいた方がいい。
お金に関することは、
これぐらいガチガチに固めておいた方が
いいかもしれません。
気付いた時には、
借金が膨れ上がっていて
自己破産なんてことにもなりかねませんから。
ちなみに、
療育手帳を取得しておくと、
財産を相続する時に節税の効果があります。
85歳から
どれだけ離れているかを基準にするので、
財産を受け取る時が60歳であれば、
85ー60=25
25×10=250
というように、
年数×10万円(この場合は250万円)
課税されずに丸々引くことができます。
そのような知恵も
供えておくと便利かもですね。
まとめ
日本はお金の教育を
これまで避けるようにしてきました。
しかし、家庭によっては
かなりしっかりと教育しているところもあり、
その差が大きく開いていた。
現在は、
お金のことを学ぼうという気運が
高まっているので
教育をするよい機会でもあります。
積み立て投資などもありますが、
まずは守ること。守備能力。
そこからは、
子どもの特性を見極め
大丈夫なタイミングで発展形を教えていくのが
いいかもしれませんね。
もちろん、
学童期から投資について教えるのも
1つだとは思っています。
子どもに教えることができるように
大人自身も学んでいくことが大切ですね。
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共育LIBRARYりょーやん元教師