あなたも「もう1つのひきこもり」なのかもしれない・・・
本日、
特別支援教育士という資格試験のため
大阪に行っていました。
集まった人は約1000人。
東京会場はもっとだと思うので、
計2000人以上の受験。
総額約50万円、
費やす時間は300~400時間、
期間で言えば2年もの道のり。
それだけの熱意がある人が
毎年2000人生まれているのですから、
そういった人たちが
それぞれの持ち場でベストを尽くしていくことで、
特別支援に関する理解が
じわじわと日本中に広まっていくことを
願って止みません。
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
ひきこもりが社会問題になっています。
8050問題のように、
ひきこもりとなっている子どもを、
80代の高齢者が支えなければならないという
構造を指摘しているものもあります。
もし、
あなたの家庭に
ひきこもり状態の家族がいなかったとしても、
「大変だな・・・」
と他人事で感じている部分があるならば、
それは認識がずれているかもしれません。
ひきこもり状態ではなくても、
ひきこもり予備軍である、
「第二のひきこもり」である可能性は
十分にあり得るからです。
今回は、そのような
「社会に出て働いているひきこもり」
なる特徴をもつ人も含めた
記事にしていきます。
何か役に立つものがあれば幸いです。
「ひきこもり」の実態
8050問題が示すように、
日本におけるひきこもりの数が多いことが
社会問題になっています。
現在、ひきこもりというのは、
どれぐらいの数が存在しているのでしょうか。
2019年の調査では115万人。
2022年の調査では146万人となっています。
そんな、
ひきこもりの数が増加している中、
以前よりも、
「ニートは働け」
といった非難をしたり、
揶揄したりする声は減ってきている気がします。
なぜか。
それは、
ひきこもりが生まれる背景というものを、
誰しもが何となく
理解し始めているからではないでしょうか。
いじめの被害者。
発達障害の問題。
精神疾患を患っている人。
心療内科にかかっていないだけで、
そうした症状を抱えながら
ひきこもりになっている人は、
かなりの数存在しているはずです。
そして、
機能不全家族という、
家族のシステムがうまく働かなかったが故に、
その悪者の役割を
一心に引き受ける立ち位置になってしまった者もいます。
ただ、
その背景をそもそも探っていくと、
「日本が成長するために」
と後先考えずに経済活動を優先させ、
核家族システムを広め、
教育への支援を怠ってきた、
社会全体の責任でもある。
むやみやたらに無理やり結婚をさせ、
半強制的に子どもを産ませて、
その後の支援は見て見ぬふり。
上記の表現は多少極端かもしれませんが、
それらを「自己責任」で片づけるなんて
とんでもない。
社会で成功している人がいるのは、
こういった
国家が抱えるダークサイドを
抱え込んだ人たちがいるからこそ、
成り立っているものなのです。
そう考えると、
「ひきこもりの家庭に問題がある」
などと発言をする人は、
当事者意識の欠けている、
「勉強不足の人」と言わざるを得ません。
日本では、
ひきこもり=怠け者という風潮があった時も、
海外ではひきこもりは「病気」という視点で
見ていたのですから。
そして、
ひきこもり状態ではない人も、
たまたまそうなっているに過ぎない可能性もあります。
ここからは、
ひきこもり予備軍とも言える、
もう1つのひきこもりに注目してみます。
仮面ひきこもり
先ほどまで説明していた
「ひきこもり」は、
内的な面でもふさぎ込んでしまいつつ、
社会的な面でも
外に出て活動できていない状態を指していました。
これを、
「社会的ひきこもり」
と表現しておきます。
一方で、
社会に出て活動してはいるけれど、
内的にふさぎ込んでしまっている人は
一定数いるはずです。
これを、
「仮面ひきこもり」
と表現した人もいます。
「一歩間違えたら、自分の人生、ひきこもりになっていた可能性あるな」
という、
心当たりがある人は、
きっと「仮面ひきこもり」に当てはまる人だと思います。
では、
仮面ひきこもりの人は
どのような特徴をもっているのでしょうか。
以下に列挙してみますね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・異性と親密になれない
・身近な人に本音を言わない
・人をあてにしない
・心の深い部分では人を信じていない
・人といると緊張する
・笑顔で隠しているが人が恐い
・自分で決断できない
・他人軸になちがち
・人に合わせて自分を殺してしまう
・誰も本当の自分を知らないと思う
・自分が普通の人間ではないと感じる
・子どもを可愛がることができない
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
などなどです。
これは別に、
精神疾患でも何でもないので、
明確な定義はありません。
よって、
「〇個当てはまっていたらそうだ」
などというものでもありません。
人によって濃淡それぞれなので、
「幾つかは当てはまっているな~」
という人もいるかもしれませんね。
ただ、症状を見てみると、
どこかでボタンを掛け違え、
社会的ひきこもりになったとすると、
なかなか抜け出しづらい特徴をもっていると
言えなくもない気がします。
よって、
仮面ひきこもりの人は、
たまたま社会に出て活動はできているが、
その社会面が壊れれば、
「ひきこもり」と言われる状態になり得る人なのです。
尚、上記の症状は、
厳格に言えば
自閉スペクトラム症とか、
不安症とか、
パーソナリティ障害などの症状に
当てはまるかもしれませんが、
今回は「ひきこもり」がテーマな記事なので、
「仮面ひきこもり」の症状としてまとめてあります。
仮面ひきこもりが生まれる背景
仮面ひきこもりの人は、
どのような家庭環境で生まれやすいのでしょうか。
共通点としてあげられるのは、
母親が専業主婦で、
父親がある程度の中流以上の企業に勤めており、
仕事中毒のような状態である家庭だと言われています。
父親は育児に参加せず、
家族同士が本音を言わない。
夫婦仲が悪いのだが離婚しない。
そんな家庭のようです。
これが極度に行き過ぎてしまうと、
仮面夫婦、仮面家族などと呼ばれるかもしれません。
これには、
日本のこれまでの結婚観も影響しているでしょう。
戦前は70%がお見合い結婚だったと言います。
そういった、
愛し合う前提から始まっていない夫婦関係。
それも、
感謝し合う関係性があれば、
うまく成り立つかもしれません。
しかし、
父親は仕事中毒であった場合、
家庭のことは一方的に母親にのしかかる。
家族で行う共同作業を怠れば、
亀裂が生まれていくのは当然でしょう。
そういった家庭を見て育つ子どもは、
愛し合う仲睦まじい夫婦の様子などは
当然分かりません。
仮面ひきこもりになっているが故に、
自分をさらけ出すことが苦手であり、
異性とも親密な関係をつくりづらければ、
なかなか結婚にもつながっていかない。
そういった人を多く抱えていることも、
未婚の人が増加している要因の
1つとなっているでしょうね。
まとめ
ではどうすればよいのかと問われても、
できることはそこまで多くないというのが
本音の部分かもしれません。
40代、50代までずっと引きこもってきた人が、
今更社会に出ることを強要されれば、
それは恐怖でしかないことも想像に難くない。
本当に厳しい状況であれば、
生活保護でもいいと思います。
この状況をつくったのは、
もともと社会の責任ですから。
仮面ひきこもりの場合は、
今はSNSやネットがあるので、
顔出ししなくてよいし、
遠く離れた人とつながる分、
自分の本音は吐き出しやすいと思います。
そういった部分から、
少しずつ自分を出せるようにしていけばよい。
今では、
結婚をするしないは自由ですから、
納得のいく道を選べばいい。
両親が共に望んで子どもが生まれた方が
無理がありません。
ならば、
子どもを産みたい家庭が産めばいいと思います。
1番大事なのは、
生まれてきている子どもたちに対し、
支援や予防策をしていくことですから、
まずそこに着手していけばいいと思いますが、
果たしてどうなっていくか・・・。
そんな大局観をもちながらも、
自分の目の前で困っている人への支援を
集中してやっていこうと思います。
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