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神は細部に宿る。「芸」を磨いた先に訪れる世界。

3連休の初日の土曜日。
最も心にゆとりがもてる時かもしれませんね。

りょーやんは缶詰状態ですが、
いい意味で充実した時間を過ごすことができています。

よき3連休にしていきましょう♪


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


お笑い。
歌舞伎。
芸能分野。

このようなものは、

「芸事」

と呼ばれ、
一般的な仕事とは
少し異なる側面があります。

マニュアル化、効率化し、
生産性を追求するような一面よりも、

技術を技能として血肉化し、
頭で思考をせずとも、
瞬発的に美しい修練の結晶
表現できるようにしていく。

そんな、
長い長い下積みが必要なものであると言えます。

そして、
たった1つでもそのような軸をもち、
「芸」を磨き続けていくと、

次第に、芸に関することだけでなく、
日常生活全てで見える景色が変わってくる。

今回は、そんな、

「たった1つでいいから、継続していく何かをもっていると、人生が豊かに変わっていく」

というテーマを、
記事にしていきます。

楽しんでいただけると幸いです。



日日是好日。

先日、懇意にしているnoterの
はしさんの記事に
以下の本が紹介されていました。

日日是好日にちにちこれこうじつ

「茶道」という
日本の伝統芸能の習い事を続けてきた著者の本。

確かに「茶道」のことを書いているのですが、
内容は「茶道」には全く収まらない

そんな内容です。

「まえがき」から
一気に世界に引き込まれます。

お茶の礼儀作法や手順を、
ただ、ただ、型にはめられるように
教えられる日々。

コロコロと扱う道具や教わることが変わり、
何をやっているのか皆目分からない日々。

そんな日々を数年経過した時に、
突然に変化が現れるようになります。

そういう茶室のサイクルを、
何年も何年も、
モヤモヤしながら体で繰り返した。
すると、ある日突然、
雨が生ぬるく匂い始めた。
「あ、夕立が来る」と、思った。
庭木を叩く雨粒が、
今までとは違う音に聴こえた。
その直後、あたりにムウッと土の匂いがたちこめた。

このように、
修練を一定の期間積んでいくと、
定期的に「開眼」する瞬間に立ち会っていくそうです。

やがて、
「お茶」に則したサイクルを体得することで、
季節観に変化が現れるようになります。

前は、季節には、
「暑い季節」と「寒い季節」の
二種類しかなかった。
それがどんどん細かくなっていった。
春は、最初にぼけが咲き、梅、桃、
それから桜が咲いた。
葉桜になったころ、藤の房が香り、
満開のつつじが終わると、
空気がむっとし始め、
梅雨のはしりの雨が降る。
梅の実がふくらんで、水辺で菖蒲が咲き、
紫陽花が咲いて、くちなしが甘く匂う。

春から梅雨にかけての季節だけで、
12個に細分化されています。

「お茶」という、
習い事を10年、20年と続けていくことにより、
身体が自然と細やかな季節を捉えるようになった。

日本の伝統的な芸能には、
このような細やかな感性が内包されており、
芸事を通して、
日本人の「美の感性」を、
その身に宿すことができるのかもしれませんね。


型にはめることが自由?

日日是好日の著者である、
森下さんは、

理由も説明されずに、
ただ型にはめられることは
当初はすごく嫌だったそうです。

学校では、
「なぜ?どうして?」
と問うことがよいことだとされており、
「型=束縛」を感じていた。

しかし、
茶道で指摘されるのは、
型に関することだけ。

すると、
あることに気が付いていきます。

あれほど、
「人を型にはめるがんじがらめの世界」
だと思っていたのに、
実は全てが自由だったのだ。

茶道の型さえ守っていれば、
どんな人間であることも許される世界。

型を血肉化し、自動的に
繰り出すことができるようになったからこそ、
この境地に行着いたのでしょう。

筆者は、教師になりたての頃、
教師としてプロの腕を持ちたいと思っていました。

しかし、その方法が分からなかった。

職場の先生方に聞いても、
明確な答えを得ることはできない。

そこで、
プロの腕をもつ教師集団のNPOを訪問すると、
あることを言われたのです。

「教師の仕事は芸事である」

と。

芸能のように、
特定の授業の型をまず習得し、
上級者に見てもらい、
毎回毎回至らない点を指摘され続ける

そうやって「我流」を抜いていった先に、
プロの教師の道がある。

提示された修行の道の
主軸は全部で6つ。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶研究会で100回提案をすること
❷論文を100本書くこと
❸研究授業を100回やること
❹追試授業を100本やること
❺優れた技術・技能を100個もつこと
❻勉強代に100万円使うこと

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

これが初歩の段階。

そこから、
筆者の教師修行が始まったのです。

そして、ある時突然、
全てがスローモーション
見える世界がやってくるようになりました。

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