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エルテ エレガンスの魔法

エルテ(1892-1990)

ロシア生まれのフランス人美術家。
オーブリー・ビアズリーがアール・ヌーヴォーの象徴的イラストレーターならば、アール・デコを象徴するのはエルテといえる。
その研ぎ澄まされたエレガンスは観るものをたちまち幻想の世界へと誘う。


本名ロマン・ド・ティルトフ。
イニシャルの「R ・T」をフランス語で発音すると「エール・テー」となることから、エルテと名乗った。

デザイナーを志した彼はパリへと渡り、ファッションや舞台の世界で活躍。
やがて「ハーパーズ・バザー」や「ヴォーグ」といった雑誌でイラストを描き、独自の世界を表現した。

洗練されたライン。夢のような色彩。
それはアール・デコという華やかな時代の輝きを感じさせる。

私もかつて彼の画集に魅了されていた時期がある。
今でもふとショップなどに飾られたエルテのポスターを見かけると、思わず見入ってしまう。

その作品はまるで優雅な魔法のように、美しくきらめいている。

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