マルセル・ヴェルテス 軽やかなエスプリ
軽やかなエスプリ。
マルセル・ヴェルテスの描く絵にはその美しさが表れています。
マルセル・ヴェルテス(1895-1961)はハンガリー出身のイラストレーター。
パリへ移ると「ヴォーグ」や「ハーパーズ バザー」などのファッション雑誌で表紙を飾り、その洗練された絵で人々を魅了しました。
絵画や版画の作品も多く、エレガントで時にエロティックな作風は、独自の芸術を表現しています。
衣装デザイナーとしても活躍したヴェルテス。
画家・ロートレックの生涯を描いた映画『赤い風車』(1952年)ではセットも担当し、その作品でアカデミー賞の美術賞と衣装デザイン賞のふたつを受賞しました。
音楽のような流麗な線。
ほのかに香るような色彩。
シンプルなイラストレーションに表れる物語。
ヴェルテスの絵を見ると、ファッション雑誌のビジュアルが写真ではなくイラストであった時代の優雅さを感じ取ることができます。