スピネル 独自の鮮やかさ
スピネル Spinel
石言葉:「内面の充実」
石の力:持ち主を危険から守る
和名:尖晶石(せんしょうせき)
硬度:8
8月の誕生石
スピネルの原石はダイヤモンドの原石と同じ正八面体をしています。
この形がトゲに似ていることから、ラテン語でトゲを意味する「spina(スピナ)」が転じてスピネルという名がつきました。
スピネルには様々な色が存在しますが、特に価値が高いのがレッド・スピネルです。
長い間赤いスピネルはルビーと混同され、英国王室の王冠に飾られた「黒太子のルビー」、英国王室に伝わるネックレスの「ティムール・ルビー」、ロシア皇室のエカテリーナ一世の王冠のルビーなど、歴史的に有名なルビーがスピネルだったことも判明しています。
ピンク・スピネルも近年人気のある宝石。
ピンク・サファイヤとはまた違ったその鮮やかな色は、心を躍らせるような喜びを与えてくれます。
石の性質上、基本的にどの角度からでもその色と輝きを楽しむことができるのも魅力です。
他にもブルーやラベンダーなど、鮮やかな色彩のスピネルは独特な輝きを放ちます。
2021年12月、63年ぶりに日本の誕生石が改訂され、スピネルは8月の誕生石として追加されました。
8月の誕生石はオリーブグリーンのペリドットがよく知られていましたが、スピネルによって様々な色も楽しめるようになりました。
長い間ルビーやサファイヤと混同され、そうした貴石の代替品とも考えられたスピネル。しかし現在では独自の価値が認められ、スピネル特有の輝きが愛されるようになりました。
その美しさは今後も広まっていくものと思われます。